
薬剤師の転職方法を知りたい



どのような流れで転職するの?



転職時の注意点を知りたい
薬剤師の転職について、このような悩みや疑問はありませんか?
転職活動に決まったやり方はなく人によって異なりますが、満足のいく転職をするには正しい流れの理解が大切です。



独自の転職方法で進めると、希望条件での転職が叶わなかったり、退職後に後悔したりすることも・・・
そこで本記事では、転職経験をした薬剤師が転職方法・流れや注意点について詳しく解説します。
この記事を読み、転職活動の正しい流れや気を付けるべきポイントを事前に把握しておけば、後悔することなく理想の転職を成功させることができますよ!
薬剤師の転職方法・流れ


薬剤師の転職方法・流れは以下のとおりです。



それぞれについて、詳しく解説します!
STEP①:転職する理由とゴールを明確にする
転職活動はゴールの設定から始まります。
「今よりスキルを活かせる職場に行きたい」「家庭と両立できる働き方をしたい」など、まずは自分の転職理由を紙に書き出してみましょう。



ここで重要なポイント!ネガティブな理由だけでなく前向きな理由も書くと良いですよ。
不満の解消だけでなく、視野を広げて未来の理想像を描くことが成功する転職の第一歩です。
どうしても前向きになれない場合や、理由が見つからない場合は、時間を取って考えたり、転職エージェントに相談したりするのがおすすめです!
【例】あなたの転職の動機とゴールは?
転職の理由 | 転職の方向性・ゴールのヒント |
---|---|
人手不足による過重労働 | 人員体制が整った職場や、残業の少ない薬局・病院へ転職 |
年収や待遇への不満 | 高年収・好待遇の企業薬剤師や管理薬剤師などへの転職 |
調剤以外の業務に挑戦 | 在宅医療、OTC、管理薬剤師、DIなど業務幅の広い職場へ |
職場の人間関係 | コミュニケーションが良好な職場や中小規模の薬局へ (基本1人で働けるMRへの転職を視野に入れる等) |
ワークライフバランス | 土日休みや時短勤務、週休2日制など柔軟な勤務体系を持つ職場へ |
経営方針や企業文化 | 自身の価値観に合った経営理念を持つ薬局・法人への転職 |
通勤や引越しなど環境 | 自宅近くや引越し先にある薬局・病院への転職 |
在宅医療や地域連携に関わりたい | 在宅訪問に力を入れている薬局や地域連携重視の施設へ |
キャリア職種・チェンジ | 病院薬剤師、企業薬剤師、治験・CRAなど別分野への転職 |
認定資格取得やスキルアップ志向 | 学習支援や研修制度が整っている職場・教育機関との連携がある薬局へ |
STEP②:薬剤師の転職に関する情報を集める
ゴールが明確になったら、薬剤師の転職情報をしっかり集めましょう。
- 調剤薬局
- 病院
- ドラッグストア
- 医療系の企業(製薬企業や医薬品卸)
- メディカルライター
- 医療系コンサルタント
- 医療系スタートアップ など



オフィスワークがしたい人は、企業
時間の自由がききやすいのはパート薬局薬剤師など
選べない時は、エージェントに相談しましょう!
また「認定薬剤師」や「専門薬剤師」など、ご自身が持っている資格によって目指せる職種や、需要の高い職場が異なります。
現在の経歴や資格であれば、どの職種を目指せるのか、薬剤師転職市場のトレンドも併せて、エージェントに確認しておきましょう!
STEP③:求人を探す方法を決める



ここからは自分に合った求人探し
求人を見つける方法を比較してみました!
転職手段 | 求人数 | サポート | 情報の得やすさ | 転職スピード | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
ハローワーク | 地元で探したい、できるだけ費用をかけたくない人 | ||||
リファラル採用 | 職場の雰囲気を重視したい、人脈がある人 | ||||
HPの直接応募 | 目当ての病院・薬局がある、こまめにチェックできる人 | ||||
薬剤師転職エージェント | はじめての転職、不安が多い、条件交渉をしたい人 | ||||
求人サイト | 自分のペースで探したい、多くの選択肢を見たい人 |



たくさんあってどれから手をつければいいかわかりません…



そんな時は「転職エージェント」を利用することがおすすめです!
転職エージェントを利用すると、求人探しから内定までを一貫してサポートしてもらうことができるので、初めての転職の場合は特におすすめですよ!
【概要】求人を探す方法
求人を探す方法 | 概要 |
---|---|
ハローワークに相談 | ハローワーク(公共職業安定所)とは、厚生労働省が提供する無料の求人サービス。 オンラインでも求人を探すことが可能。 |
リファラル採用 | リファラル採用とは、友人・知人が勤めている企業・病院・薬局などに紹介してもらい採用してもらう方法。 職場の雰囲気を事前に知れるというメリットがあるが、リファラル採用を行っていない場合もある。 |
ホームページの求人 | 企業・病院・薬局のホームページに掲載されている求人情報を調べることで求人情報を探すこと可能。 前提として企業名を知っている必要があるため、情報量としてはかなり少なめである。 |
転職エージェントを利用する | 薬剤師に特化した転職エージェントを利用することで、薬剤師関連の業界に精通したアドバイザー・コンサルタントが転職活動をサポートしてくれる。 求人情報だけでなく面接対策や企業との条件交渉なども行ってくれるため初めての転職活動でも安心。 |
求人サイトを活用 | インターネットの求人サイトから薬剤師の求人を探す方法。 膨大な求人情報から探すことができるが、事前に企業の労働環境などを知ることが難しいため、ブラックな環境であることも少ない。 |
STEP④:求人情報を探す
求人情報を探す方法が決まったら、具体的な転職時期や職種、年収、休日、労働時間などの勤務条件から求人を絞り込んで探します。



STEP1で考えた「転職する理由」をもとに、優先順位をつけて探していきましょう!
エージェントに良い求人を聞きつつ、自分でも求人を探すと効率が良いです。



でも企業が乗せてる求人情報って盛ってたりしないんですかね?
そんな不安がある場合はエージェントに実態を確認したり、OpenWorkなどの評判・口コミサイトで気になる企業を確認しておくと、より確実な情報収集ができますよ。
STEP⑤:応募書類を作成し応募する
条件に合う求人を見つけたら、実際に応募します。
応募の際には履歴書や職務経歴書が必要になりますので、あらかじめ用意しておきましょう。



履歴書や職務経歴書はあなたの第一印象となります。
エージェントを利用している場合は必ず見てもらいましょう。
応募をすると一次選考、二次選考と次々に進んでいくので、事前に選考がいくつあるのか、それぞれ選考内容が何かを調べておくとベストです。
【履歴書や経歴書は企業ごとに変える?】
基本的に中途採用では、履歴書・職務経歴書で応募となります。(一部エントリーシートが必要な場合あり)
同じ内容でも問題ないですが志望度の高い求人においては、「どのような人材を求めているか」をあらかじめ調査して書き分けることで、書類通過率が上がる可能性があります。
\履歴書の書き方について詳しく知りたい人はこちら!/
STEP⑥:面接を受ける



書類選考を通過したら、いよいよ面接です!
面接は企業があなたを採用するか決める貴重な時間ですが、あなたが企業に入りたいかを確認する場でもありますので、しっかりと準備しましょう。



準備は何したらいいんですか…?



時間が許す限り、次の内容を実施してください!
- 自己分析
- 企業研究
→企業のIR情報を読む、業界での立ち位置を確認する 等 - 面接対策
→エージェントと模擬面接を実施する、想定質問集を作成して回答を考える 等
人と人のコミュニケーションで与える影響が多いのは、視覚情報(55%)、聴覚情報(38%)、言語情報(7%)の順だと言われています。(メラビアンの法則)
事前準備をしっかり行い、堂々と自信を持って話すことで面接通過率を大きく上げることができます。



また面接のスケジュール管理をしっかり行うことも大事です!
複数企業の面接を同時並行する場合、スケジュールに余裕を持たせておかないと二次面接や年収交渉の日程と被ってしまう可能性もありますので、スケジュール管理をしっかりと行いましょう。
【面接の回数】
・ドラッグストア、薬局:1回実施が多い
・病院、企業:2〜3回実施するところが多い
STEP⑦:内定をもらう
基本的には面接から数日〜数週間ほどで内定をもらうことができますが、面接の場で内定をもらえる場合もあります。
内定となった場合の連絡先および不採用になった場合の連絡の有無についても確認しておきましょう。



不合格でずっと連絡が来ないとモヤモヤしますもんね…
STEP⑧:早めに退職交渉を行う
内定が出たら、できる限り早く勤務先と退職交渉を行いましょう。
勤務先に退職を伝えるのが申し訳なくてズルズルと遅らせてしまうと、引き継ぎなどで勤務先に迷惑がかかってしまう恐れがあります。



スムーズな退職をするためにも内定をもらったらすぐに勤務先にも伝えることが大切です!
退職するまでにかかる一般的な期間は1ヶ月〜3ヶ月ほどですが、労働基準法では退職の申出から2週間が最速となっています。
ですが、勤務先とのトラブルを避けるためにも可能な限り勤務先の意向に従って退職を進めていくといいでしょう。
(参照:厚生労働省「退職の申出は2週間前までに」)
薬剤師転職の注意点・ポイント


薬剤師の転職に関する注意点・ポイントは以下のとおりです。
労働条件にマッチした雇用形態をえらぶ
- 正社員
- 正社員(短時間勤務)
- パート•アルバイト
- 派遣
- フリーランス



薬剤師資格を持っているとパートやアルバイト、派遣としても働けるのが良いですよね。
しかし、雇用形態の選択肢が多いがゆえに、どれが自分に一番マッチするかわからなくなるかもしれません。



そんな時は転職エージェントへの相談がおすすめです!
転職エージェントを利用した方のなかには、正社員求人を探していたが、アドバイザーに希望条件を伝えたところパート・アルバイトのほうが合っていると言われた方もいます。
結果的に、条件的にも満足のいく内容だったというケースもあります!
内定から入社までの期間に余裕を持たせる



内定が決まったらすぐに転職すると言ってしまっていいですよね!



ちょっと待ってください!
ある程度入社までの時間に余裕を持たせないと退職時に揉めるケースがあります…!
内定後に入社時期を決めることになりますが、入社までの期間はある程度余裕を持たせましょう。
理由は以下の通りです。
【内定〜入社までに余裕を持たせる理由】
・退職手続きには1ヶ月程度時間が必要
→法律上は2週間前までの申し出が必要だが、社内規定上は1ヶ月前までの申し出が必要なケースが多いため
・引き継ぎを十分におこない、退職トラブルを防ぐため
・有給休暇消化の時間を確保するため
・ボーナス支給の対象外とならないようにするため
→支給日の在籍要件が必要な場合も…



不要なトラブルを避け、また自分が損しないためにも、これらのポイントは面接を受ける前に確認しておくことをおすすめします!
複数の転職エージェント・転職サイトを利用する
転職エージェントと転職サイトを活用して求人情報を探す場合、複数サービスを同時並行で利用することがおすすめです!



理由はそれぞれのサービスで「非公開求人」を保有しているため!
【非公開求人】
市場には出回っていない薬剤師の求人のこと
また、転職エージェントの場合は担当者が転職サポートをしてくれますが、求人の質が高くても担当者との相性が悪いと満足のいく転職ができないことも…。



当メンバーの一人は、退職直前のコンサルタントの方とマッチしたため、ほぼ一人で転職活動をすることになりました・・・
相性の良い担当者とマッチするためにも、いくつか登録して何人かと面談等を実施することをおすすめします。
とはいえ、あまりにも多くのサービスと変更してしまうと管理が難しい上、頻繁に連絡がかかってきたりするので、気になるサービスを3社前後選ぶようにしましょう。
薬剤師の転職方法・流れに関するよくある質問





ここからは薬剤師の転職方法・流れに関するよくある質問に回答!
- 薬剤師が転職するまでの期間はどのくらいですか?
-
一般的に薬剤師が転職するまでの期間は1ヶ月〜3ヶ月と言われています。
転職活動を長引かせてしまうと転職の意思が弱くなってしまったり、集中力が持たずに適当に転職先を選んでしまうリスクがありますので、短期集中型で行うことがおすすめです。
また、はじめての転職であれば転職エージェントがおすすめで、採用に関する情報提供や企業との交渉などをサポートしてもらうことで最短で転職することができます。
- 薬剤師が転職する理想的なタイミングはいつですか?
-
薬剤師の転職に適したタイミングは、1月、3月〜4月、7月となります。
3月〜4月は新卒が入社する時期でもあり採用数が増え、1月と7月については中途採用数が増えやすい時期となっているため、求人数も増加傾向に見られます。
とはいえ、転職活動を始めてからすぐに転職できるというわけではありませんので、準備などを考慮して最適なタイミングに転職できるように調整しましょう。
- 退職日と入社日は期間を空けない方がいい?
-
期間を空けてはいけない理由はありませんが、無職の期間に何かしらの健康保険に加入するための手続きや国民年金の加入手続きが必要になります。
社労士日本は国民皆年金・国民皆保険を採用しているためです。
なお退職後の健康保険は「任意継続被保険者制度」「国民健康保険」など複数の選択肢があります。
このような手続きが面倒な場合には、退職日と入社日の期間をあけず、再就職先の健康保険にすぐ入ることをおすすめします。
(※パートで勤務される場合は就職先の健康保険の加入要件を満たさないこともあるため、この限りではありません)
まとめ|薬剤師の転職の方法・流れをしっかりと理解しましょう!


本記事では、薬剤師の転職方法・流れや注意点について詳しく解説しました。
薬剤師の転職の流れは下記の通りです。
- STEP1:転職する理由とゴールを明確
- STEP2:薬剤師の転職に関する情報収集
- STEP3:求人を探す方法を決める
- STEP4:求人情報を探す
- STEP5:応募書類を作成し応募する
- STEP6:面接を受ける
- STEP7:内定をもらう
- STEP8:早めに退職交渉を行う
薬剤師の転職は雇用形態も選択肢がありますし、求人方法の探し方にも選択肢があるため、初めての転職活動で悩むことが非常に多い業種のひとつです。



はじめての転職の場合は、転職エージェントを利用してコンサルタントと二人三脚で転職を目指す方法がおすすめです!
1回目の転職で全体像を掴んだ後は、2回目の転職はリファラルや直接申し込みがおすすめですよ。
ぜひ本記事を参考にして、薬剤師の転職方法・流れについてチェックしてみてください!