【薬剤師になるためには?】方法や将来性について現役薬剤師が解説!

悩む薬剤師

薬剤師になる為には?

薬学部はどう選べばいいの?

社会人からでもなれるの?

このようなお悩みを解決する記事です!

薬剤師は、医療現場で重要な役割を果たす人気の国家資格の専門職です。

しかし「どうすれば薬剤師になれるの?」「文系でも目指せる?」「学費はいくらかかる?」といった疑問を持つ方は多いのではないでしょうか?

本記事では、薬剤師になるまでの具体的なステップをはじめ、必要な進路選択、学費の目安や社会人からの再進学までを、わかりやすく徹底解説します!

高校生や大学受験生はもちろん、キャリアチェンジを考える社会人にも役立つ内容となっています。

薬剤師という仕事のやりがいや将来性、向き不向きの見極め方まで紹介しているので、ぜひ最後まで読んで進路選択に役立ててくださいね!

記事の内容

薬剤師になる為の具体的なステップとは?

薬剤師になるためには、進学・実習・国家試験・免許申請という一連のステップが必要です!

ここでは、具体的なSTEPを確認していきます。

薬剤師になる為全体の流れ

薬剤師として働くには、以下のステップを順番にクリアしていく必要があります。

ステップ内容
1 高校の進路選択理系選択(化学&生物&数学は必須)
2 薬学部(6年制)へ進学国家試験受験資格を取得するために必須
3 実務実習大学5年時に病院や薬局での実習(各2.5カ月)
4 国家試験受験毎年2月に実施される国家試験に合格
5 免許申請厚生労働省に申請&薬剤師名簿への登録

このように、薬剤師になるまでには薬学部での6年の学習が必要です。

転職薬剤師

ただし、国家試験を経て得られる免許は、生涯にわたって安定したキャリアを構築できる大きな利点でもありますよ!

薬学部に入学するのは簡単ではありませんが、目標を定め、早い段階から準備をすれば、確率は高くなります!

薬学部選びのポイント:学費・立地・合格率を比較

薬学部の選び方は、薬剤師としてのキャリア形成に影響を与えます。

学費や立地、国家試験合格率といった要素に加え、自分の学習スタイルに合っているかどうかも重要な視点ですよ!

国公立と私立の薬学部の違いを表で比較

比較項目国公立大学私立大学
学費(6年間)約350万~450万円約900万~1,200万円
入試難易度高め幅広い(選択肢が多い)
実習施設大学附属病院、公的医療機関など民間施設や大学独自の実習先が豊富

表からも分かる通り、国公立大学は学費が安く、教育レベルも高い反面、入試倍率が高くハードルも高くなります。

私立大学は費用が高くなる傾向にありますが、学習支援や実習体制が充実している学校もあり、選択肢が豊富です。

単純に偏差値や費用だけで判断せず、自分が学びやすい環境を提供してくれる大学かどうかも重要です!

転職薬剤師

その他に、進学率や国家試験合格率も重要なポイントです!
次にもう少し詳しく記載します!

薬学部選びで重視すべきポイントとは?

大学を選ぶ際は、国家試験の合格率や実習施設の充実度、サポート体制など複数の観点から総合的に判断しましょう!

また、進学後の生活環境や立地も大きな要素となります。

  • 国家試験合格率の推移
  • 研究室の充実さ
  • 教員との距離感やサポート制度
  • 就職実績と卒業生の進路

他にも国家試験対策のカリキュラムが整っているかどうかも重要です!

転職薬剤師

私立大学は学費が高い分、国家試験対策で外部の予備校を招いて対策授業などをしています!

さらに、自宅から通えるかどうか、下宿が必要な場合は家賃や生活コストも加味することが重要です。

大学生活の満足度は学習環境と生活環境の両方に影響されるため、全体像を捉えたうえで選択しましょう!

薬剤師国家試験とは?試験内容と合格率について

薬剤師国家試験は、薬剤師として働くために必要な国家資格試験であり、合格しなければ免許を取得することができません。

出題範囲は非常に広く、薬学の基礎知識だけでなく、法規や衛生まで問われるます!

転職薬剤師

筆者も泣きながら勉強していたのを思い出しました・・・

試験の概要と出題内容

試験情報内容
実施時期毎年2月下旬に実施
試験形式マークシート方式(必須・理論・実践問題の3つ)
出題科目物化生、薬理学、薬物治療、衛生薬学、薬剤学、法規、実務など
合格率おおよそ70%前後(年により変動)

1日目に必須問題があり、なんと必須問題には足きりがあります。

足きり以上の点数を取らないと、理論と実践問題が満点でも試験に落ちてしまいます・・・

転職薬剤師

直近の2025年度の試験合格率は68.85%です。
しかし、新卒(6年生)は84.96%です!

現役の合格率は80%以上ありますので、しっかりと勉強すれば合格する資格とも言えますね。

大学別合格率

国公立大学の6年生新卒の平均合格率は、90.63%となります!

公立大学は、全国で4つありますが、6年制新卒の平均合格率は88.24%です!

私立大学の6年制新卒の平均合格率は84.38%です!

転職薬剤師

私立大学は国家試験合格率にかなり差があることが分かります・・・
赤枠の姫路獨協大学は新卒37.93%、既卒では26%です。

薬剤師になるための学費について

薬剤師を目指すには、6年間の大学在籍が必要で学費が他の学部よりかかります。

家計に与えるインパクトも大きいため、入学前にしっかりと試算し、奨学金や教育ローンの活用を含めて計画的に準備しましょう!

H3:薬学部6年間の学費目安と比較

大学の種類学費の目安(6年間)
国公立大学約350万〜450万円
私立大学約800万〜1,200万円

国公立大学は比較的学費が抑えられていますが、私立大学の場合は施設費や授業料が高いです。

また、学費以外にも、教科書代、実習費、白衣・実験器具代、交通費などの細かい支出が積み重なります。

薬剤師になって学費の元が取れるのか?のシミュレーションについては下記の記事で詳しく解説しています!

H3:学費を補う制度とポイント

  • 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金(第一種:無利子、第二種:有利子)
  • 地方自治体や薬局グループが提供する給付型奨学金
  • 教育ローン(日本政策金融公庫や民間金融機関)

学費の支援制度は多岐にわたり、それぞれ申請時期や条件が異なります。

たとえば、将来地域の薬局に勤務することを条件に、返済が不要となる給付型奨学金を提供している自治体もあります。

返済義務の有無や利率、返済猶予制度などを比較し、自分に合った制度を選ぶことがポイントです!

【重要】高校生の準備について

薬剤師を目指す高校生は、早い段階で理系を選択し、基礎学力を確実に固めることが重要です。

大学入試や薬学部での学びに直結する科目があるため、進路の明確化が準備の第一歩となります!

転職薬剤師

国公立大学の薬学部は倍率が高いため、早い段階から準備しておきましょう!

選ぶべき科目と履修のポイント

高校では、理系コースに進むことが必須条件です。

特に薬学部入試で重視される科目は、化学・生物・数学です。

大学によっては物理の選択も必要な場合があるため、志望校の受験科目を事前に調べておくことが重要です!

転職薬剤師

国公立は共通試験含めて、全科目が必要のため早いうちから進路を確定して、勉強に集中することが重要です!

進路をどう決めるか?

  • 大学のオープンキャンパスに参加
  • 薬剤師の職場見学や職業体験プログラムに参加
  • 進路ガイダンスや模擬授業を積極的に受ける

大学の説明会では、カリキュラムや就職実績だけでなく、在学生や卒業生の声を直接聞けるチャンスがあります!

将来の自分の姿を具体的にイメージするためにも、積極的な情報収集と現場体験は非常に有効ですよ。

薬剤師の向いてる人と不向きな人

薬剤師という職業には、知識や技術だけでなく、性格的な特性や姿勢も重要な要素です。

向き不向きをあらかじめ知っておくことで、進路のミスマッチを防ぎ、納得のいく進学・就職がしやすくなります!

薬剤師に向いている人の特徴

薬剤師に向いている人は、几帳面でミスが少なく、責任感が強い傾向にあります。

薬剤の調製や服薬指導など、常に正確性が求められる業務が中心のため、小さな違和感にも気づける注意力が大切です!

また、患者や医師、看護師など多職種と関わる機会も多く、柔軟なコミュニケーション能力や共感力も欠かせません。

最新の医療情報をキャッチアップし続ける学習意欲がある人にも向いている職業です。

H3:薬剤師に向いていないかもしれない人の傾向

  • 注意力が散漫でミスをしやすい
  • 人と話すのが極端に苦手
  • 学習を継続するのが苦痛

上記のような傾向がある人は、薬剤師の業務に大きなストレスを感じる可能性があります。

特に「正確さ」や「継続力」が問われる仕事なので、自分の特性と照らし合わせて判断することが重要です。

転職薬剤師

ただし、向いていないと感じた場合でも、努力や訓練で克服できる面も多くあります!なりたいと感じる気持ち、それが重要です!

6年制と4年制薬学部の違いとは?

薬学部には「6年制課程」と「4年制課程」があり、それぞれの目的や将来の進路に応じて選択する必要があります。

薬剤師を目指すのであれば、必ず6年制課程を修了することが条件です。

転職薬剤師

最近は、4年制を廃止している私立薬学部が増えている傾向があります!

6年制課程の特徴と進路

6年制薬学部は、薬剤師国家試験の受験資格を得られる唯一の課程です。

臨床実習や医療現場での体験を重視したカリキュラムが組まれており、病院や調剤薬局などで活躍する薬剤師を育成することが目的となっています。

5年生になると病院や薬局での長期実務実習が義務付けられており、現場で必要とされる知識・スキル・マナーを身につけられる点が大きな特徴です!

4年制課程の特徴と進路

4年制課程は主に薬学研究や企業での製薬開発・品質管理など、研究・技術職を目指す学生向けの課程です。

薬剤師免許は取得できませんが、大学院進学を前提とした内容になっており、学術的な素養や研究能力を養うことができます。

例えば、製薬会社で新薬の開発に携わったり、分析技術を用いて品質試験を行う職種などが主な進路です。

大学卒業後に薬剤師資格を取得するには、別途6年制課程への編入や再入学が必要になるため、職業として薬剤師を希望する場合は注意が必要です!

転職薬剤師

しかし6年制薬学部でも、研究職や開発職に従事できるます。
個人的には、薬学部に入るのであれば資格を取得するのがおすすめです!

社会人から薬剤師を目指すには?

社会人から薬剤師を目指す人も増えており、近年では再進学の選択肢も広がっています。

年齢を理由に進路を諦める必要はなく、制度や環境を理解すればキャリアチェンジは十分に可能です。

社会人入試や編入制度を活用する方法

多くの薬学部では、社会人を対象とした入試制度を設けています。

社会人入試では、学力試験の他に小論文や面接を課す大学が多く、これまでの経験や志望動機が重視されます。

また、一部の大学では理系学部からの編入制度を用意しており、短縮して学べるケースもあります。

下記に一般的な編入時の資格を記載します!

2年時編入の出願資格

  • 大学を卒業大学に2年以上在学し、62単位以上を修得
  • 理系短期大学を卒業
  • 工業系高等専門学校を卒業
  • 医薬、環境、化学技術に関連する専修学校を卒業(修了)
  • 上記と同等以上の学力があると本学が認めた者

3年時編入の出願資格

  • 4年制薬学部
  • または医学、歯学、獣医学等の6年制大学
  • または看護学等の医療系4年制大学を卒業
  • 4年制薬学部または医学、歯学、薬学、獣医学等の6年制大学
  • または看護学等の医療系4年制大学に2年以上在学し、62単位以上を修得

社会人から薬学部を目指す際の課題

  • 学費や生活費の二重負担
  • 勉強習慣の再構築
  • 家族や職場の理解と協力

社会人が再進学を目指す場合、もっとも大きなハードルとなるのが金銭的・時間的な負担です。

特に6年間という長期間にわたって収入が制限されるため、奨学金や教育ローンの活用、貯金計画が不可欠です。

また、仕事から離れていた期間が長い場合、勉強への集中力を取り戻すまで時間がかかることもあります。

オンライン教材や予備校、学習アプリなどを活用して、自分のペースで基礎から学び直すことが効果的です!

よくあるQ&A

薬剤師を目指すにあたって、受験や進路、国家試験、学費に関してさまざまな疑問があると思います。

よくある質問をQ&A形式で整理し、簡潔にわかりやすく解説します!

薬剤師になるには何年かかりますか?

一般的には、6年制の薬学部を卒業し、国家試験に合格するまでに最低でも6年間が必要です。

再受験や留年などを含めると、さらに年数がかかる可能性もあります。

高校ではどんな教科を選べば有利ですか?

化学・生物・数学が最重要科目となります。

特に化学は薬学部の学習の土台となるため、重点的に学ぶと良いでしょう!

私立薬学部の場合は、入試科目を確認することが重要です。

国家試験の難易度は高いですか?

国家試験の合格率は約70%前後ですが、範囲が広く難易度は高めです。

大学での学びをベースに、模試や過去問を繰り返し、計画的に対策を進めることが必要です!

H3:薬剤師になってからのキャリアは安定していますか?

薬剤師は国家資格であり、医療・介護分野での需要は高まっているため、将来性と安定性のある職業です。働き方も多様で、ライフステージに応じて職場を選びやすい点も魅力です。

社会人からでも本当になれますか?

はい、社会人からでも薬剤師を目指すことは可能です。

実際に編入する方も一定数います!

記事のまとめ

薬剤師になるには、6年制薬学部への進学と薬剤師国家試験への合格が必須であり、その道のりは決して短くはありません。

学費の準備や入試対策、継続的な学習、さらには就職後のキャリア設計まで、長期的な視点で計画的に進めることが重要です。

しかし、その努力に見合うだけの魅力が薬剤師という職業にはあります。

国家資格を持つ専門職として、高い安定性と社会貢献性を両立できる仕事であり、医療・介護・地域包括ケアの中核を担う存在としてますますその役割が広がっています!

転職薬剤師

高校生から社会人まで、薬剤師という職業に少しでも興味がある方は、まずは情報収集から始めてみてくださいね!

そして、一歩ずつ夢に向かって進んでいきましょう!

この記事が、薬剤師を目指すすべての方の背中を押すきっかけになれば嬉しいです!

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