「AI創薬 おすすめ銘柄」――そう検索窓に打ち込んだ夜のこと、なんとなく想像がつく。
スマホの画面には、半導体で儲けた誰かのスクショ。生成AI相場に乗り遅れた記憶。そこに飛び込んできた「官民投資370兆円」「創薬・先端医療が国策に」というニュース。頭の中で声がする。「今度こそ、次のテーマに先回りしたい」と。わかるよ。痛いほどわかる。その気持ちで俺は、20代のころ300万を溶かしたからだ。
先に言っておく。この記事は「おすすめ銘柄」を出す。FRONTEOも、ペプチドリームも、医療DXの本命も、ちゃんと名前を挙げる。だがそれだけの記事なら、他にいくらでもある。この記事が違うのは、「どう買えば、退場せずにテーマの果実を取れるか」――そこまで書くことだ。銘柄リストを渡して「あとは自己責任」と突き放すつもりはない。俺は、自分が焼かれた道を、お前に同じように歩いてほしくないだけなんだ。
15年前、「10倍株の見つけ方」みたいなセミナーに80万払って、IPOと新興株に全財産を突っ込んで、給料が補填で消えていったあの日々。家族に「趣味と割り切れないなら辞めて」と通告された、あの静かな夜。あれを経験した男が、今、国策テーマの前で立ち止まって、お前の袖を引いている。「テーマには乗れ。でも、乗り方を間違えるな」とな。
この記事を読み終わるころには、「どの株を買うか」じゃなく「どう組むか」で考えられるようになっているはずだ。じゃあ、始めよう。
結論:AI創薬・医療DXは”本物の国策テーマ”、でも「おすすめ銘柄に全力」は今すぐやめろ

結論から言う。AI創薬と医療DXは、10年単位で見れば本物のテーマだ。だが「おすすめ銘柄に全力投資」だけは、今すぐやめてくれ。この2つは矛盾しない。テーマの追い風が本物なことと、個別銘柄で一発当てにいくことは、まったく別の話だからだ。
なぜテーマが本物かというと、追い風が「気分」じゃなく「制度と予算」で吹いているからだ。高市政権の成長戦略で創薬・先端医療が国家の重点分野に入り、官民合わせた投資規模は報道ベースで数百兆円規模が想定されている。技術的にも、AlphaFold以降、薬のタネを見つける時間が従来の数分の一に縮まりつつある。そして日本は世界に冠たる超高齢社会――医療を効率化しないと国がもたない、という切実な事情もある。需要も、技術も、国の本気も揃った。これは”言葉先行のブーム”とは格が違う。
だが、だ。ここからが本題だ。AI創薬の主役として名前が挙がる銘柄の多くは、赤字のバイオベンチャーだ。臨床試験の結果ひとつで、株価が1日で半分になる世界なんだ。テーマが本物であることと、その1銘柄が生き残ることは、イコールじゃない。ここを混同した瞬間、お前は15年前の俺になる。
じゃあどうするか。答えはシンプルだ。インデックスと大手製薬で”コア(土台)”を固めて、AI創薬・医療DXの関連銘柄は”サテライト(脇役)”として、失っても生活が揺るがない額で、複数に分散して長期で持つ。これだけだ。テーマには乗る。でも全財産を賭けない。この「乗り方」を覚えて帰ってくれれば、この記事の役目は半分果たせたことになる。
ボッチAI創薬って国策なんでしょ?じゃあ成長投資枠で全力ポチっていいじゃん!乗るしかないっしょ、このビッグウェーブに!
ちょくその”全力”ってセリフで、俺は300万溶かしたんだよ。ビッグウェーブに全力で飛び込んだやつから順に沈んでいくのが相場だ。まず座れ。話はそれからだ。
そもそもAI創薬・医療DXとは何か?なぜ2026年に”来ている”のか

銘柄の話に入る前に、10分だけ付き合ってくれ。ここを飛ばして銘柄名だけ覚えて帰るやつが、いちばん先に退場する。「何にお金が流れるのか」を理解しないまま買う株は、ただのギャンブルの馬券と同じだからだ。
AI創薬=「薬を見つける時間とコストを、AIで圧縮する」技術
まず、AI創薬という言葉のイメージを正しておきたい。AI創薬は「AIが薬を発明してくれる」魔法じゃない。「薬になりそうな候補の”当たりの付け方”を、AIで爆速化する」技術だ。ここを勘違いすると、期待しすぎて裏切られる。
従来、新薬を1つ世に出すには10年以上と数千億円がかかると言われてきた。膨大な化合物の中から「これは効くかもしれない」という候補を、人海戦術で虱潰しに探していたからだ。ところが、タンパク質の立体構造をAIが高精度で予測できるようになって、状況が変わった。
狙うべき標的が見えれば、当てずっぽうで総当たりする必要が減る。報道や各社の説明では、化合物のスクリーニングや「この薬はどの病気に効くか」を探すフェーズが、従来比で3分の1から5分の1の期間に縮まりつつあるという。
たとえば、ある国内AI企業のサービスは、人間の全遺伝子およそ2万を数日で解析して、有望な創薬標的の候補を絞り込んだ、と発表している。人間が何年もかけていた作業の”入口”を、AIが数日に圧縮する。
ちょくこれが「AI創薬」の実体だ。夢物語じゃなく、もう現場で使われ始めている。だからこそ、投資テーマとして生々しいわけだ。
医療DX=「電子カルテ・オンライン診療・データ基盤」で医療を効率化
次に医療DXだ。これは創薬より、ずっと生活実感に近い。病院のカルテを紙から電子に、バラバラのシステムを全国共通の基盤に、対面だけの診療をオンラインにも――要は「医療の事務仕事とデータを、まとめてデジタル化する」動きのことだ。
国はこれを「医療DX令和ビジョン2030」という旗印で進めている。柱は3つだ。整理しておこう。
- 全国医療情報プラットフォーム:どの病院にかかっても、過去の診療・薬・検査データが共有される仕組み
- 電子カルテ情報の標準化:バラバラだったカルテの形式を統一し、データを繋がるようにする
- 診療報酬改定DX:報酬計算の共通モジュールを作り、医療機関のシステムコストを圧縮する
そして重要なのはタイミングだ。報道ベースでは、2026年度に報酬計算の「共通算定モジュール」の本格提供や「標準型電子カルテ」の展開が進み、さらに2026年度の診療報酬改定では、電子カルテ情報共有サービスへの接続などDX体制を整えた医療機関に点数が加算される仕組みが拡充される、とされている。
ようこつまり「DXをやらない病院は損をする」制度設計に、いよいよ本格的に切り替わる年――それが2026年なんだ。制度が業界を動かす。動いた業界にカネが落ちる。ここに関連企業の商機があるわ。
なぜ「2026年」なのか=国が本気でカネを出し始めた年だから
「AI創薬なんて、前から言われてなかったか?」――その通りだ。テーマ自体は数年前からあった。じゃあ何が2026年で変わったのか。「言葉が動く段階」から「予算と制度が動く段階」に入った。これが決定的な違いだ。
後で詳しく話すが、政府は創薬を国家の重点分野に据え、創薬スタートアップを支える基金を2026年度に立ち上げる方針を固めている。医療DXも、2026年度の制度改定で本格稼働に入る。
つまり「国がポスターを貼る段階」は終わって、「国が財布を開く段階」が2026年から始まるってことだ。株式市場が国策テーマに反応するのは、まさにこの「財布が開く」瞬間だ。
ちょくだから今、検索している人が多いし、俺もこうして記事を書いている。
※情報の鮮度について(重要)
この記事の政策・数字は、2026年7月時点の報道・公表資料をベースにしている。国の予算や制度は毎年更新されるし、テーマ株は情報の鮮度が命だ。実際に動く前に、必ず厚生労働省・内閣官房などの公式発表と、各企業のIR(決算・目論見書)で最新情報を確認してくれ。
官民投資の中身を丸裸にする|「370兆円」はどこに流れるのか

ここが、この記事でいちばん読んでほしいパートだ。「官民投資」という言葉に安心して株を買うやつは多い。
だがその370兆円が”どこに”流れるのかを理解しないまま買うのは、地図を見ずに宝探しに行くようなものだ。中身を丸裸にしていこう。
高市政権「戦略17分野」に”創薬・先端医療”が入っている
まず全体像だ。高市政権のもとで設けられた日本成長戦略会議は、重点的に投資する「戦略17分野」を定めた。この中に、AI・半導体や防衛産業などと並んで「創薬・先端医療」がしっかり入っている。
報道ベースでは、この17分野に対する官民合わせた投資総額は、2040年度までに370兆円規模が想定されているという。さらにこの17分野を、将来性・革新性・日本の優位性で絞り込んだ「国家戦略技術6分野」があり、そこにも「バイオ・ヘルスケア」が選ばれている。
数字の桁に圧倒されるかもしれないが、冷静になってくれ。370兆円は「17分野・2040年度まで・官民合計」の話だ。創薬だけに370兆円降ってくるわけじゃないし、まして特定の1銘柄の口座に振り込まれるわけでもない。
ボッチだが、「国がこの産業を長期で伸ばすと宣言した」という事実は、業界全体にとって強烈な追い風だ。この温度感を掴んでおいてね。
創薬スタートアップ向け”10年基金”(2026年度〜)
もっと創薬に絞った話をしよう。厚生労働省は、創薬スタートアップの育成に向けて「10年間の基金」を設立する方針を固めている。
報道によれば、医薬基盤・健康・栄養研究所に基金を置き、設置時期は2026年度が見込まれている。スタートアップ向けのインキュベーション施設整備などに資金を出し、財源は国費に加えて製薬会社からの任意の寄付も募る形だという。
さらに、この「革新的医薬品等実用化支援基金」の本格稼働に合わせて、厚労省は省内に「創薬支援対策室」を新設して調整役を担わせる、という体制強化まで報じられている。
ちょく基金を作り、専門の部署まで置く。ここまでやるということは、国の本気度は相当高いと見ていい。日本の創薬エコシステム――つまり「研究者・スタートアップ・製薬会社・投資家が回る生態系」を、国主導で作り直そうとしているわけだ。
【最重要】国が支援するのは”産業”であって”株価”ではない
ここが、この章の――いや、この記事の核心だ。声を大にして言う。国が支援するのは”産業”であって、お前が買った”個別株の株価”じゃない。
官民投資は、業界全体の地面をかさ上げする。基礎研究に金が回り、スタートアップが生まれやすくなり、製薬会社が新しい技術に投資しやすくなる。それは間違いなく追い風だ。だが、その追い風の中でどの企業が実際に売上と利益を出せるかは、完全に各社の実力次第なんだ。国は「創薬という畑」に水を撒く。だが、その畑のどの苗が実をつけて、どの苗が枯れるかまでは保証しない。
もっと怖い話をしよう。国策相場では、往々にして「国が支援するらしい」という思惑だけで株価が先に跳ね上がる。実際の売上も利益もまだ伴っていないのに、期待で買われる。そして「材料出尽くし」でスッと梯子を外される。俺はこのパターンで、何度も高値掴みをしてきた。「国策だから大丈夫」――この言葉が、いちばん財布を軽くする呪文だと覚えておいてくれ。
ようこ官民370兆円って聞くと、関連銘柄の株価に直接効くように思っちゃうんですけど…実際はそうじゃないってことですか?
ちょくいい質問だ。効くのは”業界の追い風”までだ。株価に効くのは各社の売上と利益、つまり中身だ。ここを混同するやつから順に、思惑相場のカモにされる。「国策」と「その会社が儲かるか」は、分けて考えろ。
AI創薬・医療DXのおすすめ銘柄を”4つの階層”で整理する

待たせたな。銘柄の話だ。だが、「1銘柄で当てにいく」んじゃなく「階層で組む」――この視点だけは絶対に手放すな。AI創薬・医療DXの関連銘柄は、リスクの高さで大きく4つの層に分けられる。
下の階に行くほどハイリスク・ハイリターンになる。まずは全体像を表で掴んでくれ。
| 階層 | 性格 | 代表的に名前が挙がる企業 | リスク度 |
| 第1層 | 大手製薬(コア候補) | 第一三共・武田・中外 など | 低〜中 |
| 第2層 | AI創薬プラットフォーマー | FRONTEO・エクサウィザーズ・ネクセラファーマ〈旧そーせい〉 など | 中〜高 |
| 第3層 | 医療DX(データ基盤) | PHCHD・テクマトリックス・ファインデックス・メドレー など | 中 |
| 第4層 | 赤字バイオ/新規モダリティ | ペプチドリーム・各創薬ベンチャー など | 非常に高い |
※先に断っておく(超重要)
以下で挙げる企業名は、あくまで「AI創薬・医療DXのテーマ関連として市場で名前が挙がる企業」の例だ。特定銘柄の売買を推奨するものじゃない。業績数字は2026年3月期などの報道ベースで、記事執筆時点のもの。株価も業績も刻々と変わる。買う前に必ず各社のIR・決算・目論見書で最新を確認し、投資判断は自己責任で頼む。
第1層:大手製薬(コアになり得る安定層)
意外に思うかもしれないが、AI創薬テーマで俺がいちばん先に挙げたいのは大手製薬だ。第一三共、武田薬品、中外製薬といった顔ぶれだな。「地味じゃん」と思うか?だが聞いてくれ。
大手製薬は、すでに世界で売れている薬があり、配当を出す体力があり、業績の裏付けがある。そのうえで、AI創薬のスタートアップと組んだり、自社でAIやデジタル技術に投資したりする資金力を持っている。
つまり「AI創薬という追い風の、いちばん確実な受益者」になり得るのが、実は大手なんだ。技術ベンチャーが開発したものを、最終的に薬として世に出して稼ぐのは、多くの場合こういう体力のある企業だ。
ボッチテーマに乗りたいが、赤字バイオの乱高下は怖い――そういう人にとって、大手製薬は「コア(土台)」に据えやすいね。
第2層:AI創薬プラットフォーマー(テーマの主役)
ここが「AI創薬 おすすめ銘柄」で検索した人が、いちばん見たかった層だろう。AIそのものを武器に、製薬会社の創薬を支援する企業たちだ。代表格を挙げていく。
FRONTEO(2158)――特化型AI「KIBIT」を核に、AI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(DDAIF)」を展開している会社だ。報道ベースの2026年3月期は、売上高がおよそ76億円で前期比25%増、営業利益も大きく伸びて黒字。特にライフサイエンスAI事業が大幅増収と、テーマの追い風を業績で示しつつある。「AI創薬で名前を挙げるならまずここ」と言われることが多い銘柄だ。
エクサウィザーズ(4259)――AIプロダクトを幅広く手がける中で、製薬大手と創薬分野で共同開発を進めていることで知られる。報道ベースの2026年3月期は、売上高がおよそ120億円で前期比22%増、営業損益も改善して黒字化と伝えられている。AI創薬”専業”ではないが、AI活用の幅広さが強みだ。
ネクセラファーマ〈旧・そーせいグループ〉(4565)――GPCR(Gタンパク質共役受容体)という標的に特化した創薬プラットフォームを持つ。このGPCR、実は医薬品ターゲットのおよそ34%を占める巨大領域で、ここに強みを持つのは大きい。社名が変わっているので、昔の「そーせい」の記憶で検索すると迷うから注意な。
この第2層の魅力は「テーマの主役」であることだ。ただし、黒字化した企業もあれば、まだ収益がボラティリティ(変動)を抱える企業もある。
ちょく“AI創薬プラットフォーマー”と一括りにせず、1社ずつ業績と事業内容を確認するのが鉄則だ。
第3層:医療DX(データ基盤・電子カルテの受益者)
創薬から少し視野を広げよう。医療DXの受益者だ。ここは創薬バイオより業績が読みやすい傾向があって、俺は個人的に「テーマの中では手堅い層」だと思っている。
電子カルテや病院システムを手がけるPHCホールディングス、システム開発・医療系ソリューションのテクマトリックス、医療情報システムのファインデックス、クラウド診療支援システム「CLINICS」で予約・問診・オンライン診療まで統合するメドレー――こういった企業が名前を挙げられることが多い。
この層が面白いのは、「国の制度そのものが売上ドライバーになる」点だ。電子カルテの標準化が義務的に進み、診療報酬でDX対応が評価される。病院は「やらざるを得ない」。その需要を、こういう企業が拾う。
ようこ臨床試験のギャンブル的な当たり外れがない分、業績の見通しが立てやすい。テーマに乗りつつ、乱高下を抑えたい人には、この第3層をよく調べる価値があるわ。

第4層:赤字バイオ/新規モダリティ(”宝くじ枠”=最ハイリスク)
最後の層だ。ここは正直に「宝くじ枠」と呼ぶ。当たれば数倍、外れれば数分の一。それが赤字バイオ/新規モダリティの世界だ。
たとえばペプチドリーム(4587)。独自の創薬プラットフォーム「PDPS」で世界のメガファーマと契約を結び、最盛期には時価総額1兆円を超えたこともある実力派だ。だが、その後は調整局面も経験している。技術は本物でも、株価は業績の期待と失望で大きく揺れる。これがこの層の宿命だ。
この第4層は、当たったときのリターンが桁違いにデカい。だからこそ、みんな飛びつく。俺も昔、この”宝くじ”に生活費を突っ込んで焼かれた。ここに触れるなら「失っても生活がびくともしない額」だけ。これは鉄の掟だ。宝くじは、当たれば嬉しい。でも、宝くじに家賃を賭けるやつはいないだろ?それと同じ話だ。
ボッチでも第4層、一発デカいんでしょ?だったらオレ、ここに全部入れるわ!コアとか脇役とか、まどろっこしいって!
ちょくそれが”宝くじ”って意味なんだよ、ボッチ。宝くじに全財産を賭けるやつを、世間は情弱って呼ぶ。俺のことだ。だから言ってる。生活費を突っ込むな。当たっても外れても生活が変わらない額でやれ。
【本音】ここを見ずに買うと退場する|テーマ株3つの地雷

ここからは、おすすめサイトがあまり書きたがらない話をする。テーマ株、特に創薬バイオに埋まっている「3つの地雷」だ。これを踏むと、テーマがどれだけ本物でも、お前個人は退場する。順に外していこう。
地雷①:臨床試験の失敗リスク(1日で株価が半分になる世界)
創薬バイオ最大の地雷が、これだ。臨床試験(フェーズ2・3)の結果ひとつで、株価が1日で50%動くことがある。薬が効くと証明できれば数倍、ダメなら奈落だ。
過去には、臨床の失敗でストップ安を連発した銘柄もあった。良い薬を作ろうとしている真面目な会社でも、サイエンスの世界に「絶対」はない。開発中の薬は、最後まで通るとは限らないんだ。
だから、赤字バイオを1銘柄に集中して買うのは、臨床結果というコイントスに全財産を賭けるのと同じだ。
ちょく複数の銘柄・複数の階層に分けておけば、1つの臨床失敗で全滅することはない。「分散」は退屈だが、この世界では命綱だ。
地雷②:希薄化リスク(赤字バイオは”増資の常連”)
2つ目は、初心者が見落としがちな地雷――希薄化(きはくか)だ。赤字のバイオベンチャーは、薬ができるまで何年も売上らしい売上がない。
その間の研究開発費をどう賄うか?答えは「新しく株を発行して、市場からお金を集める(増資)」だ。
増資自体は悪じゃない。研究を続けるためのカネだからな。だが、株の数が増えるということは、お前が持っている1株の価値(取り分)が薄まるということだ。過去には、数年で発行済株式数が大きく増えて、既存株主の持ち分がじわじわ削られた銘柄もある。
ようこだから赤字バイオを見るときは、業績だけじゃなく「発行済株式数の推移」をIRで確認する癖をつけて。株数がやたら増えている会社は、要注意よ。
地雷③:「思惑」と「実需」のギャップ(国策相場の落とし穴)
3つ目、そして俺がいちばん食らってきた地雷だ。「思惑」で買われた株は、「実需」が伴わないと必ず落ちる。
ここで、俺の恥を晒す。15年前、20代後半の俺は「老後が不安」という漠然とした気持ちで株を始めた。最初の3ヶ月、ビギナーズラックで40万の含み益。「俺、才能あるんじゃないか」と本気で思った。そこから、話題のテーマ株、SNSでバズってる新興株、上場したてのIPO――「一発逆転」の匂いがするものに、片っ端から突っ込んだ。半年で300万が溶けた。給料日のたびに、証券口座の補填に金が消えていく。「10倍株の見つけ方」みたいなセミナーや情報商材に、さらに80万払った。ほとんど、無駄だった。
あの頃の朝を、今でも覚えている。カーテンの隙間から白い光が差し込む午前5時、俺はまだ株価チャートを睨んでいた。真っ赤に染まったポートフォリオの数字を、スローモーションみたいに見ていた。売却ボタンを押す指先が、氷みたいに冷たかった。家族から「投資は、趣味と割り切れないなら辞めてくれ」と言われたのは、その少し後だ。リビングは、しんと静まり返っていた。
何が言いたいか。あの時の俺が買っていたのは「テーマ」であって「企業」じゃなかった。「これから来る」という思惑だけで買って、実際の売上や利益を1ミリも見ていなかった。だからニュースが出尽くした瞬間、梯子を外されて落ちた。AI創薬・医療DXという今のテーマは本物だ。それは間違いない。
ちょくでも、「本物のテーマ」の中でも、思惑だけで買われすぎた個別株は、普通に落ちる。テーマの真贋と、その株のいまの株価が割高かどうかは、別の話なんだ。あなたも、SNSで「爆上げ」の文字を見て、思わず口座を開いた夜はないか?その指が動く前に、この俺の屍を思い出してくれ。
新NISA成長投資枠での”正しい買い方”|配分・金額・撤退ライン

さあ、いよいよ実践だ。「テーマは本物、でも地雷もある」――この両方を踏まえて、新NISAの成長投資枠でAI創薬・医療DXにどう乗るか。ここまで読んでくれたお前になら、具体的な設計図を渡せる。
まずコアを固めろ(インデックス/大手製薬)
順番が命だ。テーマ株の前に、まず”コア(土台)”を作る。これは俺が300万溶かした末に、2年かけて学び直した結論だ。
コアは、値動きの主役じゃなく「土台」だ。つみたて投資枠で全世界株式(オルカン)やS&P500といった低コストのインデックスファンドを淡々と積む。これが資産全体の背骨になる。
成長投資枠を使う場合でも、その中核は、業績と配当の裏付けがある大手製薬のような安定株に置く。土台がしっかりしているから、脇でテーマ株がどれだけ暴れても、夜眠れる。
ちょくこの「眠れる」が、実は長期投資でいちばん大事な要素なんだ。眠れないポジションは、必ずどこかで感情に負けて投げる。
関連銘柄は”サテライト”|資産の5〜15%・失っても困らない額
コアができたら、いよいよAI創薬・医療DXの関連銘柄を”サテライト(脇役)”として組み込む。ここでのルールは3つだ。
- 金額の上限を決める:サテライトは、投資資産全体の5〜15%程度をひとつの目安に。テーマ株が主役になった時点で、それはもう「一発逆転狙い」だ。
- 1銘柄に集中しない:第2層・第3層・第4層に散らす。特に第4層(宝くじ枠)は、サテライトの中でもさらにごく一部に絞る。
- 「失っても生活が揺るがない額」で:この一線だけは、何があっても越えるな。ここを越えた瞬間、判断が恐怖と欲に支配される。
そして、新NISAならではの注意点をひとつ。NISA口座は、損益通算も繰越控除もできない。普通の課税口座なら、A株の損とB株の利益を相殺して税金を減らせるが、NISAではそれができない。
つまり「塩漬け」や「上場廃止」のダメージが、通常口座より重くのしかかるんだ。非課税は最高の武器だが、それは「利益が出たとき」の話。損したときはメリットがない。
ようこだからこそ、NISAの成長投資枠でハイリスクな1銘柄に賭けるのは、制度の使い方としても筋が悪い。ここは覚えておいてね。
買う前に決めておく「撤退ライン」と「握力の作り方」
最後の、そして最重要のピースだ。買う”前”に、売る条件を決めておけ。これができるかどうかで、テーマ株で生き残れるかが決まる。
エントリーする前に、紙でもスマホのメモでもいい、こう書いておくんだ。「この株は、いくらまで下がったら/どういう事実(臨床失敗・大型増資など)が出たら売る」と。
感情がまだ動いていない”買う前”だからこそ、冷静なルールが作れる。含み損を抱えてから「どうしよう」と考え始めると、人は必ず「もう少し待てば戻るかも」と塩漬けを選ぶ。俺がリーマンショックの時にやったのが、まさにそれだ。ルールがなかったから、狼狽して底値で全部売って、その後の回復に乗れなかった。
ちょくテーマ株で生き残るコツはひとつだけだ。”惚れる前に、別れ方を決めておく“。惚れてから決めようとすると、人は必ず高値で告白して、そしてフラれる。ルールは、お前の感情がまだ冷静なうちにしか作れないんだ。
新NISAにおすすめネット証券3社

2024年1月に始まった新NISAの口座開設が加速しています。
金融庁が2026年7月3日に公表した調査によると、2025年12月末時点のNISA口座数は2,821万口座、累計買付額は71兆円に達しました。
ボッチ日本証券業協会の調査を見ると、2026年1~5月だけでも164万口座が新たに開設されているよ。

引用|日本証券業協会|「NISA口座の開設・利用状況調査結果(証券会社10社・2026年5月末時点)」の公表について
ようこ今回紹介するSBI証券・マネックス証券・楽天証券は、いずれも口座開設料と口座維持費が無料です。
3社の特徴や良さをそれぞれ紹介するので、参考にしてください。
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まとめ:AI創薬・医療DXのテーマは本物だ。でも”生き残った奴”だけが果実を取る

長い道のりに付き合ってくれて、ありがとうな。最後に、要点をぎゅっとまとめる。
- AI創薬・医療DXは本物の国策テーマ。官民投資(戦略17分野・創薬向け10年基金・医療DX令和ビジョン2030)が2026年に本格始動。10年単位の追い風は疑いない。
- だが国が支援するのは”産業”であって”株価”じゃない。追い風とその会社が儲かるかは別問題。混同するな。
- 銘柄は「1つで当てる」んじゃなく「4つの階層で組む」。大手製薬(コア)/AI創薬プラットフォーマー/医療DX/赤字バイオ(宝くじ枠)。
- テーマ株には3つの地雷(臨床失敗・希薄化・思惑と実需のギャップ)。特に赤字バイオへの集中は退場一直線。
- 新NISAでは「コア+サテライト」。関連銘柄は資産の5〜15%・失っても困らない額・複数分散・撤退ライン付きで。
俺は、20代でIPOと新興株に全力で突っ込んで300万を溶かした。情報商材に80万を捨てた。レバレッジETFに「絶対上がる」と信じて突っ込んで、1ヶ月で半分にした。妻に愛想を尽かされかけた。テーマの熱狂に飲まれて、退場一歩手前まで行った男だ。そんな俺が、どん底で出会ったのが「インデックスの長期積立」と「コア・サテライト」という、地味で退屈な考え方だった。派手さはない。でも、これで俺は相場に戻ってこられた。今も、退場せずにここにいる。
だから、お前がAI創薬・医療DXというテーマに乗ろうとしていることを、俺は止めない。むしろ賛成だ。これは本物のテーマだ。乗る価値はある。ただ、乗り方だけは間違えるな。
土台を固めて、脇役として、失っても笑っていられる額で、複数に分けて、長く持て。焦って一発で当てにいく必要なんて、どこにもない。テーマは、この先10年逃げない。逃げるのはいつだって、自分のメンタルのほうだ。
ちょく相場は逃げない。国策も、そう簡単には消えない。だから、慌てるな。ルールを決めて、生き残れ。生き残った奴だけが、10年後にこのテーマの果実を手にする。死ぬほど損してからが本番だ。だが、お前はそこまで行く必要はない。俺の屍を越えてくれ。
よくある質問(FAQ)
- AI創薬・医療DX銘柄は新NISAの成長投資枠で買える?
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個別の日本株は、成長投資枠の対象であれば買える。FRONTEOやペプチドリームのような個別株は、基本的に成長投資枠の枠内だ。ただし対象商品や上場区分は変わり得るし、証券会社によって取扱いも違う。買う前に、口座を持つ証券会社で必ず対象か確認してくれ。なお、つみたて投資枠は原則インデックス投信中心なので、個別テーマ株はそこでは買えない点も覚えておこう。
- 初心者が最初の1銘柄を選ぶなら、どの階層から?
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あくまで一般論だが、いきなり第4層の赤字バイオから入るのは、この記事で散々警告した通りおすすめしない。業績の裏付けがある第1層(大手製薬)や、制度が追い風になって業績が読みやすい第3層(医療DX)のほうが、初心者には値動きの理由を理解しやすい。「なぜこの株が動いたか」を説明できる範囲から始めるのが、退場しないコツだ。
- 官民投資が始まれば、関連銘柄は必ず上がる?
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いや、そうとは限らない。これは記事の核心だから繰り返す。国が支援するのは”産業”であって”個別株の株価”じゃない。業界の追い風は本物でも、思惑だけで先に買われた株は、実需が伴わなければ普通に落ちる。「国策だから絶対上がる」は、いちばん危険な思い込みだ。追い風と、その会社が実際に稼げるかは、分けて考えてくれ。
- AI創薬銘柄に、投資資金の何割まで入れていい?
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絶対の正解はないが、この記事の考え方では「サテライト(脇役)」として資産全体の5〜15%程度をひとつの目安にしている。しかも1銘柄集中ではなく複数階層に分散した上での話だ。いちばん大事なのは「失っても生活が揺るがない額」という基準。この一線を越えるなら、それはもう資産形成じゃなくギャンブルだ。自分のリスク許容度に合わせて、無理のない範囲で決めてくれ。
- 大手製薬とバイオベンチャー、結局どっちが”おすすめ”?
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どっちが上、という話じゃない。役割が違うんだ。大手製薬は業績と配当の裏付けがある「土台(コア)」向き。バイオベンチャーは当たれば大きいが乱高下する「脇役(サテライト)」向き。安定を求めるなら大手を厚く、リターンを狙いたいならバイオを少額だけ足す。両方を組み合わせて「階層」で持つのが、この記事の結論だ。二択で選ぶんじゃなく、比率で考えてくれ。
※本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではなく、2026年7月時点の報道・公表資料に基づく一般的な情報提供だ。政策・業績・株価は変動する。実際の投資判断は、各企業のIR・目論見書・最新の公式発表を必ず自分で確認したうえで、自己責任で行ってくれ。











