「KOA?聞いたことはあるけど、何の会社かよく知らない」――そう思って検索バーに打ち込んだお前のために、この記事を書いている。
俺は投資歴15年。最初の5年は完全に迷走した。派手なテーマ株、急騰銘柄、SNSで話題のレバレッジETF、情報商材に80万。気がつけば累計で300万円以上を市場に喰われていた。妻に「投資は趣味と割り切れ」と通告された夜、缶ビールを片手にPCの前で固まっていたあの時間を、今でも忘れない。
そんな俺が今、なぜ KOA(証券コード6999)という地味な抵抗器メーカーを真面目に見ているのか。理由はシンプルだ。15年かけて、ようやく「派手な銘柄に振り回されない投資」の意味がわかってきたからだ。
この記事を読み終わるころには、お前の中にこんな変化が起きているはずだ。
- KOAという会社の全体像が30分でつかめる
- 「抵抗器」という地味な部品が、なぜEV・AI時代に効くのか腹落ちする
- 強みと弱みを同じ熱量で知ったうえで、自分の言葉で買う・買わないを判断できる
- 長期投資家としての「銘柄を見る目」が一段深まる
結論を先に言う。KOAは派手な急騰銘柄じゃない。だが、EV化・電装化・AI時代の構造変化の中で、確実に恩恵を受ける地味だが強固なバリュー銘柄だ。短期で当てたい人には向かない。だが、配当をもらいながら数年〜十数年単位で持つ銘柄としては、検討の土俵に乗せていい。ただし、為替・景気循環・中国勢との競争という3つの弱みを理解した上で持つこと。これが大前提だ。
長くなる。でも、付き合ってくれ。これは「銘柄解説」じゃない。お前が長期投資家として育つための、ひとつの題材だ。
KOAとはどんな会社か|まず3行で全体像をつかむ
結論からいくと、KOAは「世界中の電子機器の血管に流れる電気を、ちょうどよい量に整えている会社」だ。1940年創業。長野県上伊那郡箕輪町に本社を構える、85年続いた老舗の電子部品メーカー。証券コードは6999、東証プライム上場。主力製品はチップ抵抗器で、特に車載向けや産業機器向けで存在感がある。
「血管に流れる電気を整える」と聞いてピンとこないかもしれない。でも、お前のスマホ、車のメーターパネル、エアコンの制御基板、データセンターのサーバー――そのすべての中に、抵抗器が何百個・何千個と入っている。KOAは、そのうちの「絶対に壊れちゃ困る場所」に強い会社だ。
まず、3行でざっくり整理してみる。
① 1940年創業、長野県箕輪町本社の電子部品メーカー(証券コード6999/東証プライム)
② 主力はチップ抵抗器。特に車載・産業機器など「壊れちゃ困る」領域に強い
③ 派手じゃないが財務は堅実。自己資本比率は高く、長期保有株主にやさしい配当姿勢
創業80年超の老舗|長野の山あいから世界へ
KOAの歴史は、1940年(昭和15年)にさかのぼる。創業者・向山一人氏が、当時の日本ではまだ珍しかった抵抗器の製造を、長野県の山あいの町で始めたのが原点だ。終戦・高度経済成長・バブル崩壊・リーマンショック・コロナショック――85年の間に、日本経済が経験したありとあらゆる嵐の中を、この会社はしぶとく生き残ってきた。
地方発でグローバルに展開している製造業、というのは実は珍しい。本社は今も箕輪町にある。だが、生産・販売拠点は北米、欧州、アジアに広がっている。日本の田舎から、世界中の自動車メーカーや産業機器メーカーに部品を出荷している――この絵を思い浮かべるだけで、なんとなく胸が熱くなるのは俺だけだろうか。
ぶっちゃけ、投資判断において「歴史が長い」というだけでは買う理由にならない。だが、85年続いてきた事実は、変化に対応する力の証拠だ。テーマ株のように一発の急騰を狙う対象ではなく、長期で付き合う候補として「土俵に乗せる」価値はある。これが俺の見方だ。
何を作っている会社か|抵抗器のトップメーカー
KOAの主力製品は、チップ抵抗器だ。種類でいうと、厚膜・薄膜・金属箔・低抵抗(シャント)・電流検出用――この辺りの専門用語が並ぶと「うっ」となるよな。わかる。あとで噛み砕いて説明するから安心してくれ。
使われている分野はざっくり以下の4つだ。
- 自動車向け:エンジン制御、ADAS、EVパワコン、メーターパネルなど(売上の中核)
- 産業機器向け:FA機器、医療機器、計測器など(高信頼性が要求される領域)
- 通信機器向け:基地局、ネットワーク機器、データセンター向け機器
- 家電・民生向け:エアコン、白物家電、AV機器など
注目すべきは、自動車向けが売上のおよそ半分を占めていることだ。これは強みでもあり、弱みでもある。なぜそうなのかは、あとでじっくり書く。とりあえず今は「KOAは車載に強い会社」と覚えておけばいい。
直近業績と財務の体力
正直な話、直近のKOAの業績は「絶好調」とは言い難い。2023〜2024年は半導体・電子部品市況の在庫調整局面に巻き込まれ、売上・利益ともに前年割れの時期があった。これは隠さない。事実として伝える。
ただ、財務の体力で見ると話は変わる。直近のKOAの自己資本比率は概ね65〜70%レンジ。これは製造業としてはかなり高い水準だ。借金に頼らず、自己資金で会社を回せている。リーマンショックやコロナショックの時に「資金繰りで倒れる」リスクが極めて低い体質ということだ。
俺が15年の投資経験で痛感したのは、「不景気で死ぬ会社」と「不景気を生き延びる会社」の差は、財務の体力で決まるということだ。営業利益率や成長率は派手な数字に目が行きがちだが、長期保有を考えるなら、まずバランスシートの健全性を見ろ。KOAはこの点で、はっきり言って優秀な部類に入る。
ボッチえー、業績落ちてんの?じゃあヤバい会社じゃん!俺パスでいい?
ちょく落ち着け。業績が一時的に落ちることと、会社が傾くことはまったく別物だ。財務が分厚いから半導体不況も乗り越えられる。むしろ業績調整時こそ仕込み時の候補に入る。慌ててテーマ株に逃げるな。
そもそも「抵抗」って何?|地味だけど文明の血管である理由
ここで一度、立ち止まる必要がある。KOAの強みを本当に理解するには、「そもそも抵抗器とは何か」を腹落ちさせないといけない。「抵抗器なんてどこのメーカーが作っても同じでしょ?」――この誤解を、まずぶっ壊しておく。
抵抗器は電気の流れを「制御する」部品
抵抗器の役割を一言でいうと、「電気を、ちょうどよい量に調整する」ことだ。スイッチで電気を「止める」とは違う。電気の流れに対して、いい感じのブレーキをかけ、必要な部品に必要な量だけ電気を届ける――それが抵抗器の仕事だ。
具体的に、電子機器1台あたりに何個の抵抗器が入っているか想像してみてくれ。
| 機器 | 抵抗器の使用数(目安) |
| スマートフォン | 約200〜400個 |
| ノートPC | 約1,000〜2,000個 |
| 内燃機関車(ガソリン車) | 約1,500個 |
| EV(電気自動車) | 約3,000〜5,000個 |
| AIサーバー1台 | 数千〜1万個超 |
※ 上記はあくまで業界一般的な目安だ。機種によって幅はある。
どうだ?驚かないか。EVは内燃機関車の2〜3倍。AIサーバー1台で1万個超。抵抗器は「半導体の脇役」じゃない。半導体を機能させるための必須インフラだ。
俺の言い方をすると、こうだ。半導体やICが電子機器の「脳」だとしたら、抵抗器は「血管」と「毛細血管」だ。脳がどんなに優秀でも、血流が滞れば脳は機能しない。抵抗器がなければ、世界中の電子機器は一斉にダウンする。これが「派手じゃないが文明の血管」と俺が呼ぶ理由だ。
地味だが「高品質」が圧倒的に効く分野
ただし、抵抗器ビジネスをひとくくりにすると、本質を見誤る。抵抗器市場は大きく2つの世界に分かれている。
① 民生品・汎用領域:スマホ、家電、AV機器など。価格競争が激しく、中国・韓国・台湾メーカーが攻勢。差別化が難しい「コモディティ領域」
② 車載・産業機器・高信頼性領域:自動車、医療機器、産業用ロボット、航空宇宙、エネルギーインフラなど。絶対に壊れてはいけない世界。価格より品質と信頼性が最優先
KOAが強いのは、間違いなく②の高信頼性領域だ。たとえば自動車のエンジン制御。あれは時速100kmで走っている車の中で、エンジン内部の温度150℃近い環境で、振動と湿気にさらされながら、絶対に誤動作してはいけない。家電の抵抗器が壊れたらリモコンが効かない程度で済むが、車の抵抗器が壊れたら命に関わる。
この「絶対に壊れない」を実現するには、設計力・製造力・品質保証力の3点セットが必要だ。これは1〜2年で身につくものじゃない。80年の蓄積こそが、後発メーカーが追いつけない参入障壁になっている。
ボッチ抵抗器って、結局どこも似たようなもんじゃないの?なんで車載だけそんなに別物なの?
ちょくぱっと見は同じに見えるよな。でも中身が違う。スマホ用の抵抗器は1年壊れなきゃ合格。車載用は10年・15年・150℃の環境で壊れちゃダメ。試験項目の数と厳しさが桁違いだ。だから簡単には他社に置き換わらない。これが「同じに見えるけど別物」の正体だ。
EV・自動運転・AI時代に抵抗器需要が「増える」理由
ここがKOAを長期で見るときの最大のポイントだ。なぜ、抵抗器需要は今後増えるのか。理由は3つある。
① 自動車の電動化:EV・PHEV・HVは内燃機関車に比べて抵抗器使用数が2〜3倍。世界的に新車のEV比率は段階的に上昇傾向
② ADAS・自動運転の本格化:先進運転支援システム搭載車比率が上昇。センサー、ECU、制御ユニットが激増し、電子部品需要も比例して増える
③ AI・データセンター・パワーエレクトロニクス:生成AI普及でGPUサーバー需要が爆発。電力管理・冷却制御に高耐圧・低抵抗の特殊抵抗器が必須
俺がKOAを「派手じゃないが構造的に効く」と評価する理由は、ここにある。テーマ株のように「AIブーム」「EVブーム」が来た時だけ盛り上がるんじゃない。世界の電子化・電動化・AI化が続く限り、抵抗器の単価×数量で表される市場規模は、ジワジワと拡大していく構造になっている。
これは派手なテーマじゃない。10倍株にもなりにくい。でも、10年単位で見ると確実にトレンドの恩恵を受ける土俵にいる。俺はこれを「縁の下のメガトレンド」と呼んでいる。
KOAの強み3つ|なぜこの会社が生き残ってきたのか
ここからはKOAの具体的な強みを3つ、深掘りしていく。ただし俺は、強みを語った後に必ず弱みも同じ熱量で書く。それが公平な銘柄分析というものだ。まず強みから。
強み①|車載向け高信頼性抵抗器でトップクラスの技術力
結論:KOAの最大の強みは、車載向け高信頼性抵抗器における設計力と品質保証力の蓄積だ。
理由はこうだ。車載部品には「AEC-Q200」という業界規格がある。これは抵抗器・キャパシタなどの受動部品が車載用途で満たすべき信頼性試験の基準だ。温度サイクル、湿度耐性、振動耐性、ESD耐性――項目は多岐にわたり、合格するには製品設計から製造工程まで一貫した品質管理が必要になる。
KOAはこのAEC-Q200に対応した車載向け抵抗器のラインナップを古くから揃えている。さらに、自動車品質マネジメントの国際規格「IATF16949」も早期に取得しており、トヨタ系、デンソー、独BoschやContinental、米系のTier1サプライヤーなど、世界の車載部品サプライチェーンに食い込んでいる。
具体例を出そう。お前が新車を買ったとする。納車から10年、15年、毎日通勤で使う。真夏の駐車場で車内温度70℃。冬の朝はマイナス10℃。雨の日には湿度100%。エンジンの近くは振動と熱で常に過酷。この環境で、エンジンを制御している抵抗器が15年間ずっと正しく動き続ける――この当たり前を、当たり前として実現することが、いかに難しいか。
これは1年や2年でできることじゃない。80年の生産経験、不良の蓄積、失敗の蓄積、それを反映した設計改善のループが必要だ。新興メーカーが「うちもAEC-Q200対応品作りました」と言って参入しても、自動車メーカーは10年〜20年の実績を見て採用を決める。だから、結局KOAのような老舗が選ばれ続ける。これが、地味だが揺るぎない強みだ。
強み②|独自技術と特化型製品ポートフォリオ
結論:KOAは「抵抗器の総合カタログ」ではなく「ニッチで強い特化型ポートフォリオ」を持っている。
製品の種類で見ると、KOAは厚膜・薄膜・金属箔・低抵抗(シャント)・電流検出用と幅広く揃えているが、特に強いのが電流検出用シャント抵抗器だ。これは何かというと、流れている電流の量を測るための特殊な抵抗器で、EVのインバーター、バッテリー管理、充電器、太陽光パワコン、産業用モーター制御など、パワーエレクトロニクスの基幹部品として使われる。
「電流を正確に測る」というのは聞いた感じ地味だが、EVのバッテリー残量表示、急速充電の安全制御、回生ブレーキの効率、太陽光発電の発電量管理――すべてに直結する。誤差1%以下、高温下でも安定動作、寿命15年以上――こういう要求に応えられるメーカーは世界でも限られている。KOAはその中の有力プレーヤーの一社だ。
競合との棲み分けで言えば、こんなイメージだ。
| 企業 | 主力領域 | 立ち位置 |
| 村田製作所 | セラミックコンデンサ、通信モジュール | 電子部品の総合王者 |
| ローム | 半導体、パワー素子、抵抗器 | 半導体寄りの総合メーカー |
| パナソニック(電子部品) | 抵抗器、コンデンサ、リレー | 大手の安定供給型 |
| KOA | 抵抗器(車載・産業機器特化) | 抵抗器特化のニッチトップ型 |
「総合電子部品メーカー」を目指していないところが、KOAの面白いところだ。一見すると不利に見える。だが、抵抗器に特化しているからこそ、その分野で深掘りができる。これは投資の世界で言う「狭く深く」戦略だ。
強み③|財務健全性と継続的な株主還元
結論:KOAは長期保有株主にとって、財務面で安心して付き合える会社だ。
具体的に見てみよう。直近のKOAの財務指標はざっくりこんなレンジにある(2024〜2025年期)。
- 自己資本比率:概ね65〜70%(製造業平均が約40〜50%なので、かなり高い)
- 有利子負債依存度:低い。実質ネットキャッシュに近い
- 配当性向:年によって変動するが、利益還元への意識が見られる水準
- 配当姿勢:減配を極力避ける、安定配当志向
※ 具体的な数字は決算期ごとに変動する。投資判断する際は必ず最新の有価証券報告書や決算短信を自分で確認してくれ。
俺がこの強みを評価する理由は、過去の自分への戒めだ。15年前、リーマンショックの時、俺が持っていた銘柄の中には「業績悪化+有利子負債過多」のダブルパンチで、再起できずに退場した会社が複数あった。あの時の含み損が、しばらく俺の人生のトラウマだった。
不景気に強い会社の見極めポイントは、突き詰めると「自己資本比率の厚さ」と「キャッシュフロー創出力」だ。KOAはこの両方を満たしている。絶対に潰れないとは言わない。でも、潰れにくい体質ではある。長期で持つなら、これは効く。
ようこつまり、業績がたまに落ちても財務が厚いから倒れない、ってことですね。長期で持つには大事な視点だなって思いました。
ちょくそういうことだ。長期投資で一番怖いのは、業績の凸凹じゃない。倒産・上場廃止・経営破綻だ。これだけは取り返しがつかない。財務の体力は「保険」だと思え。
KOAの弱み3つ|目を逸らさず見るべきリスク
ここからが本題だ。強みを3つ書いた以上、弱みも3つ、同じ熱量で書く。これがフェアな分析というやつだ。「KOA最強!」と煽る記事はネット上にいくらでもあるが、俺は売り込みたい人間じゃない。お前が買うか買わないかを自分の責任で判断できる材料を渡したい。
弱みから目を逸らした投資ほど、後で痛い目を見る。これは俺が300万溶かして学んだ唯一の真理だ。
ボッチ強みのとこだけ読んで「買い!」って決めちゃダメなの?
ようこボッチ、それ絶対ダメなやつ…昔のちょくさんがそれで300万溶かしたんだよ。
弱み①|為替変動の直撃を受けやすい収益構造
結論:KOAは為替変動、特に円高局面で利益が大きく圧迫されやすい。
理由はシンプルだ。KOAの売上は海外比率が高い。北米、欧州、中国、アジア。多くがドル建てや現地通貨建てで取引される。日本での決算は円換算するので、円安局面では追い風、円高局面では逆風となる。
たとえば、2022〜2023年は急激な円安局面で電子部品メーカー各社の業績は嵩上げされた。一方、2024年後半以降のように円高圧力が強まる局面では、同じ実需があっても円建ての売上・利益は目減りする。これは経営努力でどうにかなる話じゃない。外部環境の問題だ。
投資家として何をウォッチすべきか。シンプルだ。ドル円・人民元・ユーロのレート。特にドル円が急激に円高方向に振れた時は、KOAの業績にも影響が出やすい。為替ヘッジは一部行っているが、長期トレンドとしての為替変動は吸収しきれない。
俺の考え方はこうだ。為替は「短期では業績を揺らすが、長期では平均回帰する」。一時的な円高で業績が落ちて株価も下がる場面は、長期投資家にとってはむしろ仕込み時にもなる。狼狽売りせず、為替の波を「予測する対象」ではなく「受け入れる前提」と捉えれば、メンタルが楽になる。
弱み②|中国メーカーとの汎用品価格競争
結論:汎用抵抗器の価格競争では、中国・台湾・韓国メーカーの追い上げを受けている。
スマートフォン用、家電用、AV機器用――こうした「壊れても命に関わらない」領域では、価格が決定的に重要になる。1個1円の抵抗器を、10万台のテレビに1台100個ずつ載せれば、1円の差が1000万円の差になる。家電メーカーは1円でも安いところから買う。
この領域では、中国の風華(Fenghua)、台湾のYageo、韓国のSamsung Electro-Mechanics(半導体部品事業)などが大規模な設備投資で量産効果を出している。日本メーカーは品質では勝てても、価格では勝ちにくい。KOAもこの汎用品領域では、価格決定力に乏しいのが現実だ。
これは「だからKOAはダメだ」という話じゃない。KOAは「汎用領域で稼ぐ会社」ではなく「高信頼性領域で稼ぐ会社」として割り切るべきだ。中期経営計画でも、自動車・産業機器・通信インフラといった高付加価値領域へのシフトを継続的に打ち出している。投資家として注目すべきは、この戦略がどのくらい売上比率の変化として現れているかだ。
弱み③|景気循環の影響を強く受ける業績変動
結論:KOAの業績は、自動車生産・半導体サイクル・在庫調整局面の影響を強く受ける。
これは電子部品メーカー共通の宿命でもある。お客様(自動車メーカー、半導体メーカー、産業機器メーカー)が在庫を積み増す局面では発注が増え、在庫を絞る局面では発注が急減する。これを「ブルウィップ効果」と呼んだりするが、川下の小さな需要変動が川上に行くほど振れ幅が大きくなる。
過去の業績推移を見ると、リーマンショック後、コロナショック後、そして直近2023〜2024年の半導体在庫調整局面で、いずれも売上・利益が一時的に大きく落ち込んだ。回復はするが、ピークとボトムの差は決して小さくない。
投資家として知っておくべきは、KOAは「持っているだけで右肩上がりに報われる」ディフェンシブ銘柄ではないということだ。業績の波があり、株価もそれに連動して上下する。これに耐えられないなら、最初から手を出さない方がいい。
俺の対処法はシンプルだ。「業績の波は受け入れる、財務の体力を信じる、長期トレンドで判断する」。半導体・電子部品セクターは波が大きいが、波の中身を理解していれば狼狽売りせずに済む。これを理解できないなら、より値動きの安定した別の銘柄を選んだほうがメンタル衛生上いい。
KOAの株価|数字で冷静に現在地を見る
強み・弱みを整理したところで、次は「株価」だ。検索キーワードに「株価」が入っているということは、お前は「今いくらで、買い時か、割高か」を知りたいはずだ。ここは数字で冷静に語る。
ただし最初に断っておく。個別の株価予想や売買タイミングの推奨はしない。これは投資助言ではなく、銘柄分析の参考情報だ。最終判断は必ず自分で行ってくれ。
株価水準と主要指標(直近)
2025年〜2026年前半時点でのKOAの株価指標は、おおむね以下のレンジで推移してきた。
| 指標 | 目安レンジ | 解釈 |
| PER(株価収益率) | 業績期による変動大(10倍前後〜赤字期は算出不能) | 業績連動性が高く、絶対値より推移を見る |
| PBR(株価純資産倍率) | 概ね0.7〜1.0倍 | 1倍を下回る局面が多くバリュー水準 |
| 配当利回り | 概ね3〜5%レンジ | 高配当寄り。インカム狙いとして魅力 |
| 自己資本比率 | 65〜70% | 製造業として優秀 |
※ 株価指標は刻一刻と変動する。投資判断時は必ず最新値を確認してくれ。
注目してほしいのはPBRが1倍前後で推移している点だ。これは「市場が現在の会社の純資産価値とほぼ同じ評価をしている」状態。バリュー寄りの水準だが、見方を変えれば「市場は将来の成長を強く織り込んでいない」とも言える。
同業他社と比較すると、村田製作所は概ねPBR2倍前後、ロームも1〜2倍レンジで動くことが多い。KOAの相対的な割安感は、規模の差や成長期待の差を反映している面がある。割安に見える理由は「単に過小評価」ではなく「市場の冷静な評価」と考えるのが妥当だ。割安には割安の理由がある。これを理解せずに「PBR1倍以下は買い」と機械的にやると、いわゆる「割安トラップ(バリュートラップ)」にハマる。
過去10年の株価推移と転換点
KOAの株価は、ここ10年でいくつかの大きな波を経験している。ざっくり整理すると、こんな景色だ。
世界的な電子部品需要の好調・スマホブーム・5G期待で電子部品セクターが大きく評価された時期。KOAの株価も大きく上昇した。
米中貿易摩擦、半導体需要の調整、コロナショックの直撃で大きく下落。一時は底値圏まで売られた。
コロナ後の電子部品需要回復、半導体不足、車載需要の戻りで株価は回復基調。円安も追い風。
世界的な半導体・電子部品の在庫調整が長引き、業績は再び調整。株価もボックス圏で推移する場面が増えた。長期投資家にとっては仕込み時の候補にもなった局面。
俺がチャートを見るときに大事にしているのは、「数字の絶対値」より「波のリズム」だ。KOAの株価は、おおむね電子部品セクター・半導体サイクル・自動車生産のリズムに連動している。これを理解した上で、「今が波のどこにいるのか」を考えると、買い時・売り時の判断材料になる。
配当と株主還元の魅力
結論:KOAは「インカム狙いで持つ価値」がある銘柄だ。
配当利回りは概ね3〜5%レンジで推移してきた。これは東証プライム平均(おおむね2%前後)を大きく上回る水準だ。配当性向も極端に高すぎず、業績が一時的に落ちても無理な減配を回避する姿勢が見られる。
新NISAの成長投資枠で保有すれば、配当が非課税になる。これは大きい。仮に配当利回り4%の株を100万円分持っていれば、年間4万円の配当。本来は20.315%の税金が引かれるところ、NISA枠なら丸ごと手元に残る。
もちろん、配当だけを目的に買うのは危険だ。「高配当に釣られて株価下落で含み損」というパターンは、俺の現役時代にも何度もあった。配当は「事業の収益力」「財務体力」「株主還元方針」の3点セットで成立する。KOAの場合、3点とも一定水準を満たしているから、配当の継続性に対する不安は他社比で小さい。
ようこ配当利回りだけ見て買うのは危ない、ってことですね。事業内容と財務をセットで見るのが大事なんですね。
ちょくそういうことだ。「高配当の罠」って言葉があってな。株価が下がった結果として配当利回りが高く見えてるだけ、ってケースが結構ある。利回りの裏側にある事業の健全性を必ず確認しろ。
KOAの将来性|中期的な追い風と逆風
ここから「将来性」の話に入る。検索キーワードに「将来性」「今後」が含まれているお前は、間違いなくここを一番知りたいはずだ。
俺の結論を先に言う。KOAの中期的な将来性は、追い風と逆風が両方ある「五分五分以上」だ。ただし、長期の構造的需要は確実に強い方向に動く。これを腹落ちさせるために、追い風と逆風を順に見ていく。
追い風①|自動車の電動化・電装化トレンド
最大の追い風は自動車の電動化・電装化だ。世界の主要市場(中国・欧州・米国)で、EV・PHEV・HVの新車比率は中長期的に上昇していくトレンドにある。短期的にはEV販売の伸びが鈍化する場面もあるが、10年スパンで見れば電動化の流れは不可逆と俺は見ている。
具体的な数字でいうと、内燃機関車1台あたりの抵抗器使用数が約1,500個、EVは3,000〜5,000個。1台あたりで抵抗器需要が2〜3倍になる計算だ。さらにADAS搭載車比率の上昇、コネクテッドカー、自動運転技術の本格化で、車載電子部品需要は構造的に拡大する。
KOAは車載売上比率が高いため、この恩恵を直接受けやすい。これは10年単位で見たときの最大の支援要因だ。
追い風②|AI・データセンター・パワーエレクトロニクス需要
2つ目の追い風はAI・データセンター・パワーエレクトロニクス分野だ。
生成AIの普及により、GPUサーバーの需要が爆発的に伸びている。1台のAIサーバーには大量の電力管理・冷却制御が必要で、ここに高耐圧・低抵抗の特殊抵抗器が使われる。さらに、データセンターのHVDC給電、太陽光発電のパワコン、EV充電器のような大電力制御の場面でも、シャント抵抗器など特殊な抵抗器が不可欠だ。
この分野は売上規模としてはまだ小さいが、成長率が高く、価格決定力もあるニッチ高付加価値領域だ。KOAが中期経営計画で力を入れているのもこの領域だ。短期的には自動車セクター依存が高いが、中期的にはAI・パワエレ分野の比率上昇が業績の質を改善する可能性がある。
逆風|為替・地政学・中国経済減速
追い風があれば逆風もある。隠さない。主な逆風は3つだ。
- 円高リスク:海外売上比率が高いため、急激な円高は業績の円換算額を直撃する
- 米中対立・地政学リスク:サプライチェーンの分断、関税、輸出規制が長期化すると影響が出る
- 中国経済の減速:中国市場の需要鈍化、現地生産拠点の稼働率低下リスク
これらはKOA単独の問題ではなく、グローバルに展開する電子部品メーカー共通の課題だ。とはいえ、投資判断する側としては「逃げられないリスク」として認識しておく必要がある。
中期経営計画・成長戦略の読み解き方
ここで重要なアクションを1つ伝える。KOAに投資しようと思うなら、必ず最新の中期経営計画と決算説明資料を自分で読んでくれ。
KOAの公式IRサイトには、中期経営計画、有価証券報告書、決算短信、決算説明資料、株主通信などが公開されている。投資家として最低限見るべきポイントはこれだ。
- 売上構成比:車載/産業機器/通信/民生の比率推移。高付加価値領域のシェアが上がっているか
- 営業利益率:年度を追って改善傾向にあるか、それとも横ばい・低下か
- ROE(自己資本利益率):目標値と実績のギャップ。投資家還元への意識を測る指標
- 設備投資・研究開発費:将来への投資をどれくらいしているか
- 株主還元方針:配当性向の目標、自己株式取得の方針
これを自分で1回でも読み込むと、KOAに対する解像度が一気に上がる。「他人の評価で買う」のと「自分の頭で買う」の差は、ここで生まれる。
KOAの今後|結局これから上がるのか下がるのか
検索キーワードに「今後」が入っている以上、避けて通れない問いだ。「で、結局これから上がるの?下がるの?」――この問いに、俺は時間軸を3つに分けて答える。
断っておく。株価予想は誰にもできない。プロのアナリストでも当たり外れがある。だから俺が書くのは「予想」ではなく、「どんなシナリオで考えるべきか」のフレームだ。
短期(1年以内)の見方
短期は「半導体・電子部品の在庫調整の出口」次第だ。世界的に半導体・電子部品メーカーの在庫調整が進み、生産・出荷が回復し始める局面では、KOAの業績にも上振れ余地が出る。逆に、世界経済の急減速や為替の急変動があれば、業績も株価も下振れる。
正直に言う。短期売買向きの銘柄ではない。1ヶ月で20%上がる類の銘柄じゃない。短期トレードがしたい人は、別の銘柄を当たった方がいい。
中期(3〜5年)の見方
中期は「EV化・電装化・AI需要の本格化」と「中期経営計画の進捗」の組み合わせだ。
3〜5年というスパンでは、自動車の電動化トレンドが本格的に売上に反映され始める。同時に、AI・データセンター向け特殊抵抗器の比率も上がっていくはずだ。中期経営計画で打ち出されている「高付加価値領域へのシフト」が実績として現れれば、営業利益率の改善=株価評価の上昇につながる可能性がある。
ただし、中期経営計画は「目標」であって「確定事項」ではない。達成度合いを毎期確認する習慣を持つことが、長期投資家としての姿勢だ。
長期(10年以上)の見方
長期視点は、俺が一番自信を持って語れる範囲だ。シンプルに言うとこうなる。
世界の電子化が止まらない限り、抵抗器需要は消えない。むしろ増える。
これは予想じゃない。構造の話だ。スマホ、PC、車、家電、AIサーバー、医療機器、産業ロボット、ドローン、宇宙機――すべてに抵抗器が必要だ。仮にお前の子供が大人になる頃、世の中の電子機器が今より減っている可能性はあるか?俺の頭の中ではゼロだ。
そして、KOAは80年続いてきた。同じことを続ければ、これから20年・30年続く確率は決して低くない。「派手な急騰銘柄ではない。だが、文明が続く限り需要が消えない会社」――これがKOAの長期的本質だ。
長期保有者は、業績や株価の凸凹をある程度受け入れる代わりに、配当を受け取りながら、構造的需要の恩恵を時間で吸収していく。これが俺の見る、KOAとの付き合い方の本質だ。
ようこ長期で見ると、なんだか安心して持てそうな会社ですね。短期で爆発はしなくても、じっくり付き合える感じが伝わってきました。
ちょくそういう感覚を持てるようになっただけで、お前は半人前から一歩抜けた。ただ覚えとけ、「長期で持てる銘柄」を選んだ後に大事なのは、相場から退場しないことだ。それが全てだ。
KOAはどんな投資家に向く銘柄か|判断軸を持って決めろ
ここまで読んでくれて感謝する。最後に、俺が一番大事にしているメッセージを伝える。
「買うべきか、買わざるべきか」――それを決めるのは俺じゃない。お前自身だ。
俺ができるのは、KOAがどんな投資家タイプに向き、どんなタイプに向かないか、判断軸を示すことだけだ。これを参考に、最後の一歩は自分で踏み出してほしい。
向く投資家タイプ
こんなタイプの投資家には、KOAは検討に値する銘柄だ。
- 長期保有・配当インカム重視:5年〜10年単位で持てる精神的余裕がある
- バリュー寄り・低PBR好み:割安水準でじっくり仕込みたい
- 半導体・EV関連で「派手すぎない」銘柄を探している:レーザーテックや東京エレクトロンのようなボラティリティに疲れた
- 製造業の構造的価値を理解できる:「地味な部品が文明を支えている」という事実に納得できる
- ポートフォリオの一部として組み込める:1銘柄に集中せず、分散の一角として持てる
向かない投資家タイプ
逆に、こんなタイプの投資家にはKOAは向かない。無理に手を出さない方がいい。
- 短期売買・テンバガー狙い:1年で10倍を狙うような銘柄ではない
- 業績変動への耐性が低い:半導体サイクルの波で含み損になるとパニックになるタイプ
- 為替リスクを取りたくない:海外売上比率が高く、円高で業績がぶれる
- 直近の急騰材料を求めている:話題性のあるテーマ株を探している
- IR資料を読むのが面倒:自分で会社を調べる時間と気力がない
買う前に必ずやっておくべきこと
「向く投資家タイプ」に該当した上で、KOAを買おうかどうか迷っているなら、買う前に最低限これだけはやっておいてくれ。
会社が「何を目指して、どんな投資をしているか」を把握する。これを知らずに買うのは博打と同じだ。
ローム、村田製作所、パナソニック、新光電気工業など、近い銘柄とPER・PBR・配当利回り・売上構成を並べる。「他と比べてKOAを選ぶ理由」を自分の言葉で説明できるようにしろ。
1銘柄集中は厳禁。KOAを買うなら、全体の何%をこの銘柄に振り向けるかを先に決めろ。5%以下が無難だ。
これは個別株共通の鉄則だ。長期で持っても倒産・上場廃止のリスクはゼロじゃない。生活費・教育費・住宅費を圧迫する金額を投じてはいけない。
ボッチうーん、面倒くさいな。記事読んだしもう買っちゃっていいかな?
ちょくそれが過去の俺だ。記事1本読んだだけで「これは買い!」とポチった結果、300万溶かしたんだぞ。記事は判断材料の一つに過ぎない。最後の確認は自分でやれ。それができないなら、俺の屍を越えてくれ。
新NISAにおすすめネット証券3社

2024年1月に始まった新NISAの口座開設が加速しています。
金融庁が2026年7月3日に公表した調査によると、2025年12月末時点のNISA口座数は2,821万口座、累計買付額は71兆円に達しました。
ボッチ日本証券業協会の調査を見ると、2026年1~5月だけでも164万口座が新たに開設されているよ。

引用|日本証券業協会|「NISA口座の開設・利用状況調査結果(証券会社10社・2026年5月末時点)」の公表について
ようこ今回紹介するSBI証券・マネックス証券・楽天証券は、いずれも口座開設料と口座維持費が無料です。
3社の特徴や良さをそれぞれ紹介するので、参考にしてください。
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合併)の口座数、2020年10月末以降SBIネオトレード証券の口座数、2021年8月末以降
FOLIO口座数を含む
SBI証券はこんな人におすすめ!
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ようこ新NISAの銘柄を分析するなら、マネックス証券の銘柄スカウターが神ツールで使いやすいわ。

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290本 | 楽天カード | 楽天ポイント |
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※僕の知人に直接話を聞かせてもらいました。
よくある質問(FAQ)
ここまで読んでくれたお前が、二次的に持つかもしれない疑問にも答えておく。
- KOAは新NISAの成長投資枠で買えますか?
-
東証プライム上場の銘柄なので、新NISAの成長投資枠の対象だ。100株単位で買付できる。NISA枠で持てば配当金・売却益が非課税になる。長期保有を前提にするなら、活用しない理由がない。
- KOAと同業他社(ローム・村田製作所)の違いは何ですか?
-
ざっくり整理するとこうなる。村田製作所は「セラミックコンデンサを軸とした電子部品の総合王者」。ロームは「半導体・パワー素子に強い半導体寄り総合メーカー」。KOAは「抵抗器に特化したニッチトップ型」だ。規模では村田・ロームに及ばないが、抵抗器特化ならではの深さがある。投資判断としては、ポートフォリオの「分散の一角」として持つ位置づけが自然だ。
- KOAの最低投資金額はいくらですか?
-
100株単位の取引なので、株価が1,000円なら最低10万円、1,500円なら15万円程度から購入できる。証券会社によっては単元未満株(1株単位)の取引にも対応している。具体的な必要金額は、購入時の株価×100で計算してくれ。
- KOAは株主優待がありますか?
-
KOAの主な株主還元は「配当」中心であり、特別な株主優待制度は基本的に設けられていない(自社製品は一般消費者向けではないため)。配当利回りが比較的高い水準にあるので、優待よりインカムゲインを重視するスタンスだ。最新の株主還元方針は公式IRサイトで確認してくれ。
- KOAの決算はいつ発表されますか?
-
KOAの決算期は3月期で、通期決算は概ね5月、第1四半期は8月、第2四半期は11月、第3四半期は2月に発表される(時期は年度により多少変動する)。株主・投資家としては、決算日・決算説明資料の発表日を必ずカレンダーに入れておくこと。これが「自分で会社を見続ける」習慣の第一歩だ。
- KOAが倒産・上場廃止になるリスクはありますか?
-
絶対にゼロとは言わない。だが、自己資本比率65〜70%・実質ネットキャッシュ・85年の事業継続実績を持つ会社が、近い将来に倒産する確率はかなり低いと俺は見ている。とはいえ、想定外のショック(地政学リスク・大規模な訴訟・経営陣の不祥事など)はゼロではない。長期投資する以上、1銘柄に集中せず分散しろ、というのはこのリスクへの備えでもある。
- いま買うべきタイミングですか?
-
「いま」が買い時かは、その時の株価・業績・市場全体の状況による。俺は個別のタイミング推奨はしない。代わりに伝えたいのは、長期投資なら「タイミングを完璧に当てる」より「分散して時間を味方につける」方が再現性が高い、ということだ。一度に全額投じるのではなく、数回に分けて、業績や為替の節目を見ながら段階的に積み増す方法もある。
まとめ|地味でも構造的に強い銘柄を選ぶ目を持て
長い記事を最後まで読んでくれて、本当にありがとう。最後にもう一度、結論を整理する。
① 1940年創業、長野の山あいから世界へ。85年続いた抵抗器特化メーカー
② 派手じゃないが、EV化・電装化・AI時代に構造的に効く地味なバリュー銘柄
③ 短期売買向きではない。配当をもらいながら数年〜十数年単位で持つスタイルと相性が良い
あえてもう一度書く。俺はお前にKOAを買えとは言わない。俺ができるのは、強み3つ・弱み3つを同じ熱量で並べて、判断材料を渡すことだけだ。最後の決定は、お前自身が、お前自身の責任で、お前自身の言葉でするんだ。
15年前の俺なら、こんな地味な銘柄は見向きもしなかっただろう。「10倍株はどこだ」「テーマ株は何だ」――そればかり追って、累計300万を市場に喰われた。妻に投資を辞めるか聞かれた夜、PCの前で固まっていた俺に、もし今の自分が会えるなら、こう言うはずだ。
「派手なものを追うのを止めろ。地味で、構造的に強くて、長く付き合える会社を選べ。退場しなければ、いつか必ず資産は増える。」
KOAが、その候補の一つになるかもしれない。ならないかもしれない。それを決めるのはお前だ。最後にこれだけ言わせてくれ。
ちょくいいか、相場で長く生き残るコツはたった一つ。”派手な銘柄に振り回されないこと”だ。KOAみたいな地味な銘柄を、自分の頭で見極められるようになったら、もうお前は半人前じゃない。俺の屍を越えてくれ。
この記事が、お前の長期投資家としての一歩になったら嬉しい。お互い、相場から退場せず、続けていこう。
※本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で、最新のIR資料・決算情報・市場動向を確認のうえ行ってください。










