はじめに:気づいたら株価が倍──古河電気工業に”乗り遅れた”あなたへ
朝のコーヒーを淹れながら、なんとなく開いた株アプリ。古河電気工業(5801)のチャートを見たら、知らないうちに株価が倍近くまで来ていた──こんな経験、ないか?
俺は何度もある。ニュースで「AIデータセンター関連の電線株が急騰」と聞いて慌てて検索した瞬間、もう天井に見える。買えば下がる気がする。買わずに見送れば、もっと上がりそうな気もする。胃の奥がモヤモヤする、あの感覚だ。
ボッチマジで!?古河電気工業、もう倍ってヤバくね?乗り遅れたーー!もう買う気しないーー!
ちょく落ち着け、ボッチ。”乗り遅れた”って叫んでる時間が、一番もったいない。大事なのは、ここから何を見るかだ。
申し遅れた。俺は30代の会社員投資家、株式投資歴は15年。最初の5年で300万溶かしてから、ようやく「退場しない投資」を覚えた男だ。レバレッジETFで半値、IPOで全滅、「絶対上がる」テーマ株で大火傷──ひと通りやらかしてきたから、いま古河電気工業を眺める読者の興奮と不安が、痛いほどわかる。
この記事は、そんなあなたのために書いた。古河電気工業を短期で天井を当てに行く記事じゃない。5年単位で持つかどうかを、自分で決められるようになるための記事だ。
- 古河電気工業が「電線屋」だけじゃない、140年蓄積された総合企業だとわかる
- 強みと弱みを、過去のヤラかしも含めて正直に把握できる
- 米Corning(GLW)との直球比較で「どっち買うか/両方持つか」が決められる
- 株価が今後どう動くか、3つのシナリオで備えができるようになる
- テーマ株で高値掴みしないためのチェックリストが手元に残る
結論は記事の最後にもう一度書く。でも先に1つだけ言わせてくれ──古河電工は、握り続ける覚悟がある人にだけ向き合ってほしい銘柄だ。理由は、これから語っていく。
古河電気工業とは?──140年続く”電線屋”の正体
古河電気工業は、東証プライム上場の総合非鉄&電子材料メーカーだ。銘柄コードは5801。本社は東京都千代田区。創業は1884年(明治17年)と言われている。日本の会社で「明治時代から続いている」と聞くと、それだけで姿勢が伸びる気がしないか?140年だぞ。日清戦争どころか、エジソンが電球を実用化した直後の時代から、この会社は銅を扱ってきた。
古河電工のルーツは、創業者・古河市兵衛が栃木県の足尾銅山を経営したことに遡る。銅を掘り、銅を加工し、銅で電線を作る──その流れの中で日本の重電・通信の黎明期を支えた会社だ。今では「古河グループ」と呼ばれる企業群(富士電機、富士通、横浜ゴム、富士フイルムなど)の中核にいる。古河三水会という名前を聞いたことがある人もいるだろう。ざっくり言えば、日本の産業史にずっと顔を出してきた老舗の財閥系列だ。
ここで多くの人が誤解する。古河電工=電線の会社、と。確かに「電気工業」という名前だし、ケーブルや電線は今もメイン事業の一つだ。でもそれだけじゃない。銅・アルミ・光ファイバ・銅箔・自動車部品・サーマルマネジメント……まで手を伸ばす総合素材+エレクトロニクスメーカー、それが古河電気工業の正体だ。
主要4セグメント:何で稼いでいるのか
古河電工の事業は、ざっくり次の4つで構成される。決算短信に出てくる区分は時期によって名称が微妙に変わるが、本質はこの4本柱だ。
| セグメント | 主な製品 | 位置づけ |
| インフラ | 光ファイバ、通信ケーブル、電力ケーブル、海底ケーブル | AI/データセンター需要で急成長中の花形 |
| エレクトロニクス&オートモーティブ | ワイヤーハーネス、自動車用電装、巻線 | 長年の安定収益源。EV化で構造変化 |
| 機能製品 | 銅条、銅箔、リチウムイオン電池用銅箔、サーマル製品 | EV・半導体・スマホ・データセンターの裏方 |
| サービス・開発・その他 | R&D、新規事業、不動産など | 将来の柱を育てる育成枠 |
売上構成比でいえば、インフラと自動車関連で全体の6〜7割を占める。残りを機能製品とサービスが分け合う、というイメージだ。直近の決算では、AIデータセンター向け光ファイバの需要急増と、EV向け銅箔の伸びが利益を押し上げている。逆に、自動車のワイヤーハーネス事業は単価競争に晒されていて、利益率は低空飛行が続いている。
ようこ光ファイバ以外にも、こんなにいろいろやってるんですね…私、完全に”電線の会社”だと思い込んでいました。
ちょくそこなんだ。光ファイバは”いま輝いてる花形”だが、本業の一つに過ぎない。140年続いてる会社が、光ファイバだけで成り立ってると思うほうが不自然だろ?
古河電工=”古河グループ”という大樹の中での立ち位置
古河電工を語る上で外せないのが、古河グループの存在だ。同じ古河家をルーツに持つ企業群で、富士電機(電力機器・パワー半導体)、富士通(ITサービス・半導体)、横浜ゴム(タイヤ)、富士フイルム(写真・医療・化学)など、日本の産業史を彩るプレイヤーが揃っている。
つまり古河電工は、銅と素材を中心に据えながら、グループ内の電力・IT・自動車・化学企業と隣接して動ける立場にいる。これは派手な”シナジー!”みたいな話じゃない。地味だが、技術や顧客が縦横に繋がっていることで、新事業の立ち上がりが速いという話だ。
一方で、100年以上続く財閥系列の宿命として、意思決定がやや慎重になりがちという側面もある。スタートアップのような瞬発力はない。これは強みでもあり、後で触れる弱みにもつながる。
古河電気工業は「光ファイバ会社」ではなく、銅・アルミ・光・銅箔・自動車部品を扱う140年続く総合素材&電線メーカー。AIテーマで盛り上がっているが、本業はもっと広い。
古河電工の強み──”世界で戦える”4つの武器
「将来性のある会社か」を見るとき、俺はまず強みを4つ以内で具体的に言えるかを確認する。曖昧な”技術力があります”じゃダメだ。何の技術が、どの市場で、誰の何と戦って勝っているのか。古河電工の場合、これが結構ハッキリしている。
強み①:光ファイバ技術──マルチコアファイバで世界の先頭集団
まず花形の話から。光ファイバは、現代の通信インフラの血管だ。スマホでもPCでもAIでも、データの実体は光となってこの細いガラスの中を駆け抜けている。世界の光ファイバ市場で名前が挙がるプレイヤーは、ざっくり次のあたりだ。
- Corning(米):世界最大手。売上規模でも技術蓄積でもトップ
- 古河電気工業(日):日本勢の一角。米OFSを傘下に持ち、米国市場に直結
- フジクラ(日):データセンター向けに尖った技術ポジション
- 住友電気工業(日):海底ケーブルなど大規模インフラに強い
- 米CommScope、中国系メーカー、欧州系メーカー:地域ごとに存在感
古河電工の光ファイバ技術で特筆すべきは、マルチコアファイバの存在だ。1本のガラスの中に複数の光の通り道(コア)を内蔵することで、通信容量を従来の数倍に増やせる次世代技術。AIデータセンターの中では、サーバー同士・データセンター同士を結ぶ光配線の本数が爆発的に増えている。マルチコアにすれば、配線本数を増やさず容量を増やせる──これがAI時代の切り札になりつつある。
古河電工はマルチコアファイバの研究で世界の先頭集団にいる。Corningも当然開発しているが、日本勢(古河/フジクラ/住友)の蓄積も世界トップクラスだ。AI時代に光ファイバの単価と数量が同時に上がるという、稀有な追い風が吹いている。
マルチコアファイバって何?もっと詳しく知りたい人へ
従来の光ファイバは、1本のガラスの中に光の通り道(コア)が1本だけだった。マルチコアファイバは、1本のガラスの中にコアを4本、8本、19本……と内蔵することで、同じ太さのまま通信容量を数倍〜十数倍に拡張できる技術だ。海底ケーブルやデータセンター内配線で、敷設スペースを増やさずに通信量を増やしたい用途に最適。NICTや古河電工、住友電工、フジクラなど日本勢が研究の先頭を走っている分野でもある。
強み②:米OFS子会社による”米国市場直結”のチャネル
古河電工が日本の他の電線メーカーと違うのは、米OFS(旧Lucent Technologiesの光ファイバ事業)を子会社に持っている点だ。2001年、ITバブル真っ盛りの時期に米Lucentから買収した。当時は3,000億円超の大型ディール。後にこの買収が経営危機の引き金にもなる(後述)が、長期で見ると米国に研究・製造拠点を持つ日本の電線メーカーという、得がたいポジションを古河電工にもたらした。
2024〜2025年にかけて、米国のAIデータセンター需要は世界の中心だ。NVIDIA、Microsoft、Google、Meta、Amazon……GAFAMが揃ってデータセンターに巨額投資をしている。その米国市場に、現地法人として深く食い込んでいる日本電線メーカーが古河電工だ。フジクラ・住友電工も米国向けの売上はあるが、製造拠点を米国に深く構えているのは古河電工の特徴。これは”テーマ買い”だけでは説明しきれない構造的な強みだ。
強み③:自動車向け非鉄部品の長年の実績
地味だが外せない柱が自動車部品事業だ。古河電工はワイヤーハーネス、自動車用銅箔、車載リチウムイオン電池用銅箔などを長年作ってきた。顧客はトヨタ系、ホンダ系、日産系、欧州OEMまで幅広い。
EV化が進むと、自動車1台あたりに使われる銅の量はガソリン車の3〜4倍に増えると言われている(International Copper Association等の試算)。バッテリー、モーター、配線、充電インフラ──どこを取っても銅を多用する。古河電工は、EVシフトで銅の需要が増える側にいる会社だ。
ただし、ワイヤーハーネスは利益率が低い競争領域でもある。銅箔のような高付加価値領域へ事業構造をシフトできるかが、ここから5年の鍵になる。
ボッチ電線とか銅とかって、地味じゃね?なんでそんなにすごい話になるの?スマホとかAIとか、もっと派手なやつのほうが儲かるんじゃないの?
ちょくボッチ、お前のスマホもPCもデータセンターも、電線がなきゃ動かないんだよ。電気が”通る”ための土管を作ってる会社が、いま世界中で取り合いになってる。地味の裏側に、世界の通信インフラが乗ってるんだ。
強み④:140年の素材技術──”地味だが盤石”な銅とアルミの基盤
最後の強みは、140年積み上げた素材技術そのものだ。銅製錬・銅加工・アルミ加工・銅箔・超電導素材──これらは1日や1年で真似できる技術じゃない。中国・韓国の新興メーカーがどれだけ追い上げても、薄い銅箔の品質や、高純度銅の安定供給は、日本の老舗が持ち続けている。
派手なテーマ性はない。でも、テーマが過ぎ去ったあとも、素材会社は売上ゼロにならない。電気と通信がある限り、銅は要る。アルミは要る。これが「退場しない投資先」を探している俺みたいな人間にとって、地味だが強烈な安心材料になる。
- 光ファイバ技術(マルチコアなど次世代分野で世界の先頭集団)
- 米OFS子会社による米国AIデータセンター市場への直結
- EV時代に需要が増える銅・銅箔を握る自動車関連事業
- 140年蓄積された素材技術と、撤退しないインフラ屋としての盤石さ
古河電工の弱み──表に出にくい”4つの傷”
ここで「強みばかり並べて買わせよう」とする記事と俺は袂を分かつ。強みの裏には必ず弱みがある。それを直視しない投資家は、いつかどこかで足を踏み外す。古河電工にも、表に出にくい傷がある。4つ挙げる。
弱み①:2000年代の経営危機──光ファイババブル崩壊で巨額赤字を出した過去
これは絶対に外せない。2001年、古河電工は米OFSを3,000億円超で買収した。当時はITバブル真っ盛りで、光ファイバの需要は無限に伸びるように見えていた。ところが──直後にITバブルが崩壊。光ファイバの需要は急減し、価格は暴落。古河電工は巨額の減損損失を計上し、数年にわたって赤字に苦しんだ。
2003年あたりは、債務超過寸前まで体力を消耗した。配当もカットされ、株価は地を這った。復活までに10年以上を要した。これは古河電工の歴史で絶対に忘れてはいけない教訓だ。
ようこえっ、2003年に大赤字を出してたんですか…?今こんなに上がっているのに、過去そんな歴史が?大丈夫なんですか…?
ちょくだから言うんだ、ようこ。今回の急騰が”歴史を繰り返す”のか、”今度こそ違う”のか──それを自分で判断する材料を持っておけ、と。
誤解しないでほしいのは、今すぐ同じことが起きると言っているわけじゃない。当時と今では、財務体質も事業構成もまったく違う。AIデータセンター需要は、ITバブル時の幻想と違って実需が裏にある。それでも、「光ファイバで大きくはしゃいだ会社が、過去同じテーマで沈んだことがある」という事実は、頭の隅に置いておくべきだ。
俺は2003年当時、まだ投資を始めたばかりの20代だった。記憶にはないが、有報や決算短信、当時の日経新聞アーカイブを読むと、どんな状況だったかは追える。会社が大きくはしゃいだ直後に大きく沈む──このパターンを記憶しておくことが、投資家を救う。
弱み②:自動車事業の構造変化リスク
EV化は古河電工にとってチャンスでもありリスクでもある。銅の使用量は増えるが、ワイヤーハーネスは簡素化・モジュール化される方向に進む。テスラのように”配線を極限まで減らす”設計思想が広がれば、ハーネスの売上が縮む可能性は無視できない。
古河電工はこの構造変化に対し、高付加価値の銅箔・サーマル製品へのシフトを進めている。だが、これは5年単位の長距離走だ。EV化がどこまで早く進むか、自動車OEMが何を選ぶかで、結果が大きく変わる。
弱み③:銅価格と為替の二重感応度
古河電工の原材料コストの大きな部分を銅・アルミが占める。LME(ロンドン金属取引所)の銅価格が動けば、売上原価が大きく動く。価格転嫁が遅れる局面では、利益が一時的に圧迫される。これは古河電工に限らず、電線・非鉄業界全体の宿命だ。
もう一つ、為替がある。古河電工は海外売上比率が高い。1ドル150円の世界では円安メリットで利益が嵩上げされるが、1ドル130円に円高転換すれば、円換算売上が縮んで利益が減る。「銅安・円高」のダブルパンチが来ると、業績は短期的に大きく崩れることがある──これは過去の決算で何度も繰り返されてきた構図だ。
非鉄金属メーカーへの投資は、銅価格と為替に振り回される宿命を背負う。これを”宿命”と理解せず、業績が下振れるたびに狼狽売りしていたら、長期保有はできない。
弱み④:Corning(GLW)との規模差
これは次のH2でじっくり比較するが、先に結論だけ言っておく。売上規模・R&D投資額・グローバル販売網・ブランド認知のいずれを取っても、Corningのほうが圧倒的に大きい。「光ファイバの世界覇者は誰か」と問われれば、いま現在の答えはCorningだ。古河電工は同じ土俵で戦っているが、規模では追いついていない。
これは弱みであると同時に、見方によっては“追いつき余地”でもある。Corningと並んでマルチコア技術で世界を引っ張れれば、古河電工の地位はまだ伸ばせる。だがそれは数年がかりの話だ。
- 2000年代の経営危機(光ファイババブル崩壊での巨額赤字)の歴史を背負っている
- 自動車事業がEV化による構造変化リスクに晒されている
- 銅価格と為替に業績が大きく振らされる二重感応度
- Corning(GLW)との売上規模・利益率の差が依然として大きい
株価と業績の推移──”急騰”の正体を分解する
ここからは数字の話だ。古河電工の株価がなぜ上がったのか、何が利益を押し上げたのか、いまの株価水準は本当に正当化できるのか──冷静に分解していく。
株価チャートのざっくり整理
古河電工の株価は、長らく1,500〜2,500円のレンジで推移してきた。2020年のコロナショックでは1,200円台まで沈み、そこから時間をかけて戻していた。風向きが大きく変わったのは、2023年後半から2024年にかけてのことだ。
- 2023年後半:NVIDIAのGPU需要、AIデータセンター投資の急拡大が報じられる
- 2024年前半:日本の電線3社(古河/フジクラ/住友)が「AIデータセンター関連株」として一斉に注目される
- 2024年後半〜2025年:円安進行、光ファイバ単価上昇、決算上方修正で株価が大きく伸びる
- 急騰局面では出来高が平時の数倍に膨らみ、個人投資家の参入が顕著だった
この急騰には4つの追い風が重なった。①AIデータセンター需要 ②光ファイバ価格上昇 ③円安による海外売上の嵩上げ ④TOPIX高配当戦略への組み入れ──これらが同時に発生したのは、確かに稀有な状況だ。
PER・PBR・配当利回り──”高いのか安いのか”の物差し
株価の物差しになる指標を見ていこう。具体的な数値は時期によって変動するため、ここでは”水準感”として書く。最新の数値は四季報や証券会社のスクリーニング画面で必ず確認してほしい。
| 指標 | 急騰前(〜2023年) | 急騰後(2024〜2026年) | 読み方 |
| PER(株価収益率) | 10〜15倍前後 | 20〜30倍前後に上昇 | テーマ性で買われている要素が増えた |
| PBR(株価純資産倍率) | 0.7〜1.0倍前後 | 2倍超に上昇 | 純資産対比では割高感が出てきた |
| 配当利回り | 2〜3%台 | 1〜2%台に低下 | 株価上昇で利回りは下がった |
| 自社株買い | 限定的 | 段階的に拡大 | 株主還元姿勢は強化方向 |
PBRが1倍を意識した水準で長らく推移していた古河電工が、2倍超に乗ってきたというのは大きな転換点だ。これは「単なる電線屋」から「ハイテク成長企業」へ市場の見方が変わったことを意味する。一方、PERが20倍を超えてくると、業績の伸びが期待を下回ったときに反動が大きくなりやすい。“いまの株価は、業績がさらに伸びる前提で買われている”と理解しておくべきだ。
ボッチPERって、結局なんなんだっけ?数字大きいと悪いの?小さいと良いの?
ようこ株価が、1株あたり利益の何倍まで買われてるかの指標だよ。一概に大きいと悪い・小さいと良い、ではないけど、”期待先行で買われすぎていないか”を見る目安にはなる。
ちょくようこ、よく勉強してるな。俺の経験では、PERが25倍を超えてきたら”テーマ買い”が混ざってる目安だと思っていい。30倍超は完全にテーマ先行だ。25倍以下なら、業績で正当化されている可能性が高い。
業績推移──”テーマ”で売れているのか、本当に儲かっているのか
株価が上がっただけで業績が伴っていなければ、それは”テーマで売れている”だけだ。古河電工はどうか。直近の決算短信を読むと、売上高・営業利益・純利益のいずれも増加トレンドにある。特に光ファイバ部門の利益貢献度が、3〜4年前と比べて目に見えて上がっている。
一方で、自動車部門の利益率は引き続き低い水準だ。機能製品(銅箔・サーマル)は伸びているが、まだ全社利益に対する貢献は限定的。「光ファイバが全社を引っ張り、自動車が足を引っ張り、機能製品が脇を固める」──これがいまの古河電工の利益構造だ。
中期経営計画では、ROEを意識した経営を打ち出している。資本効率改善、事業ポートフォリオの入れ替え、低採算事業からの撤退・縮小──こうした構造改革が、株価のもう一段の評価につながるかどうかが見どころだ。
- AIデータセンター需要+光ファイバ単価上昇+円安+還元強化の4つが同時に来た
- PER・PBRはテーマ買いが乗っている水準まで上昇
- 業績は光ファイバ部門が牽引、自動車部門が足枷
- ここから上値を追うには、業績の上振れが継続する必要がある
米Corning(GLW)との直球比較──”世界の光ファイバ王者”と古河電工の距離
ここからが、この記事の本丸だ。古河電気工業を語るとき、米Corning(NYSE:GLW)の存在を避けては通れない。「corning GLW」という検索キーワードを一緒に叩いている読者は、明らかに「世界の光ファイバ覇者と並べて、古河電工はどうなのか」を知りたがっている。投資判断の材料にしたがっている。
俺もここを書きながら、自分の頭の中を整理している。光ファイバの世界では、Corningは”ベンチマーク”だ。古河電工を測るとき、Corningと並べないと意味がない。
Corning(GLW)とはどんな会社か
Corning Incorporated(ティッカー:GLW)は、米国ニューヨーク州コーニング市に本社を置く素材・ガラス・セラミックスのグローバル巨人だ。創業は1851年。エジソンの電球用ガラスを作っていた、と言われている。日本の古河電工が1884年だから、Corningは33年先輩。両社とも、19世紀後半から世界の電気・通信を支えてきた老舗だ。
主要事業は次の5つ。
- 光通信(Optical Communications):光ファイバ・光ケーブル・光部品。世界最大手
- ディスプレイ技術(Display Technologies):液晶・OLED用ガラス基板。世界の主要パネルメーカーへ供給
- 特殊材料(Specialty Materials):スマホ用Gorilla Glass、各種特殊ガラス
- 環境技術(Environmental Technologies):自動車触媒担体、フィルター
- ライフサイエンス(Life Sciences):研究用ガラス・容器・培養器具
売上規模は、年間140億ドル前後。1ドル150円換算で約2兆1,000億円。古河電工の年間売上高は概ね1兆円前後だから、Corningのほうが約2倍超の規模を持つことになる。米国の長期増配企業として、米国投資家層には“Dividend Aristocratsに準じる安定配当株”として知られている。
事業ポートフォリオの違い──”光に集中するCorning”と”分散の古河”
事業の中身を比べると、両社の性格が見えてくる。
| 項目 | 古河電工(5801) | Corning(GLW) |
| 主軸事業 | インフラ+自動車+機能製品の3本柱 | 光通信+ディスプレイ+特殊材料の3本柱 |
| 光ファイバ集中度 | 中(インフラ事業の中の一部) | 高(売上の3〜4割が光通信) |
| 自動車関連の比重 | 大きい(ハーネス・銅箔) | 限定的(環境技術の触媒担体) |
| 消費者向け(B2C寄り) | ほぼなし | Gorilla Glass(B2B2C) |
| 事業の分散度 | 素材・電線・自動車に分散 | 光通信寄りに集中 |
注目すべきは光ファイバへの集中度だ。Corningは売上の3〜4割が光通信。AIデータセンター需要の波を、より直接的に受ける構造になっている。古河電工も光ファイバは伸びているが、全社売上に占める比率は相対的に小さい。
逆に見れば、古河電工はAI需要が一服してもインフラ・自動車・機能製品で支える構造になっている。「分散」が強みになる局面と、「集中」が強みになる局面がある。今のAI急騰局面ではCorningのほうが純度が高く乗りやすいが、テーマが過ぎ去った後の安定感では古河電工に分がある、という見方ができる。
売上規模・利益率・配当ポリシー比較
数字を並べる。ここでは公開情報ベースの目安として書く。最新の正確な数値は両社の決算短信・10-Kで確認してほしい。
| 項目 | 古河電工(5801) | Corning(GLW) |
| 売上高(年) | 約1兆円 | 約140億ドル(約2.1兆円) |
| 営業利益率 | 3〜5%程度 | 10%前後 |
| ROE | 10%前後を目指す水準 | 10%前後 |
| 配当利回り(目安) | 1〜2%台 | 2〜3%台 |
| 配当政策 | 段階的増配+自社株買い | 長期増配(米国の配当王に準ずる) |
| 通貨 | 円建て | ドル建て |
数字だけ見ると、規模・利益率・配当の安定感はCorningが上だ。日本人投資家の視点で言えば、ドル建ての安定配当を得たい人にはCorningが向いている。長年の増配実績はそれだけで価値がある。
一方、古河電工は円建てで仕込める手軽さと円安局面での嵩上げメリットがある。新NISAで国内株として保有すれば、配当も円ベースで自動的に振り込まれる。為替リスクのヘッジを意識せずに済む。利益率は低いが、構造改革で改善余地が残されている分、将来の成長率(伸びしろ)では古河電工に分がある可能性もある。
株価水準と評価倍率の違い
Corningの株価は、長らく30ドル前後で停滞していた時期があったが、AIデータセンター需要の再評価で2024〜2025年に大きく動いた。PERは20〜25倍程度、配当利回りは2〜3%、ベータ値は1前後で、米国市場の中ではディフェンシブ寄りの評価を受けてきた。
古河電工は、急騰前のPERが10〜15倍程度だったため、Corningと比べて“割安感ある日本株”として買われやすかった。急騰後はPERが20〜30倍まで上がり、Corningとの倍率差は縮小している。“割安感”という最大の武器が弱まっているのが、いまの古河電工の悩ましさだ。
ようこ数字だけ見るとCorningの圧勝に見えますね…規模も利益率も配当も上で、しかも米国の配当王ってブランドまであるなんて。
ちょく数字だけならな。でも円ベースで配当を受け取れる気軽さと、円安が長期化したときの嵩上げを考えたら、古河電工も悪くない。それに、Corningは既に世界中の投資家が買ってる。古河電工は”日本人だから先に気づける優位性”がある。
ボッチじゃあさー、両方買えばいいじゃん!もう答え出てね?
ちょくボッチ、お前にしては良い回答だ。実際、これが現実的な選択肢の一つだと俺は思ってる。
結論:どっちを買うべきか?──”二者択一”ではなく”組み合わせ”の発想
俺の結論を書く。古河電工 vs Corning は二者択一ではない。世界の光ファイバ市場は2030年に向けてさらに拡大する見通しで、Corningも古河電工もそれぞれ別の角度からその波を取りに行ける。むしろ”併せ持ち”のほうが現実的だ。
- 日本株側(新NISA成長投資枠):古河電工で日本円ベースの仕込み+円安メリット+構造改革による株価上昇余地を狙う
- 米国株側(新NISA成長投資枠 or 米国株口座):Corning(GLW)でドル建ての安定配当+世界の光ファイバ覇者のポジション
- 配分の目安:成長投資枠の中で、両社合計で総資産の5〜10%以内(過度な集中を避ける)
- “絶対両方買え”ではない:自分の投資戦略・既存ポートフォリオ・通貨配分との整合性を必ず確認する
「Corning か 古河か」と二択で迷うと、いつまでも結論が出ない。両者は世界の通信を支える側にいる仲間でもある。市場全体が拡大する局面では、共栄するケースのほうが多い。それを理解すれば、ライバル比較というより“通信インフラへの分散投資”として両者を捉え直せる。
電線3社(古河/フジクラ/住友電工)の立ち位置地図
Corningだけじゃない。古河電工を語る時、国内の同業ライバル──フジクラ(5803)と住友電気工業(5802)との比較も避けて通れない。AIデータセンターブームで電線3社は同時に注目され、市場では「どの順番で買うか」が議論されている。
売上規模・収益構造の比較
| 会社 | 売上規模 | 主軸事業 | テーマ純度 |
| 住友電気工業 | 3社中最大(4兆円超) | 自動車・インフラ・エレクトロニクス・産業素材 | 中(規模が大きい分動きが緩い) |
| 古河電気工業 | 3社中の中位(約1兆円) | インフラ・自動車・機能製品 | 中〜高(バランス銘柄) |
| フジクラ | 3社中の中位(約8,000億円) | 情報通信・エレクトロニクス・電装システム・自動車 | 高(光ファイバ純度が高い) |
規模では住友電工が圧倒的だ。安定感も住友電工が最も高い。一方、AIテーマ純度(光ファイバ事業の比重)ではフジクラが最も高く、株価の値動きも3社で最も激しい傾向がある。古河電工はちょうどその中間に位置する、バランスの取れた立ち位置だ。
AIデータセンター・テーマでの”買われ方”の違い
3社の株価チャートを並べると、面白い傾向が見える。AIテーマで最も激しく動くのはフジクラ。短期間で2倍3倍と動くこともあれば、調整局面では半値近くまで売られることもある。値動きが激しい分、リスクとリターンが大きい。
古河電工は、テーマで買われつつも、銅相場や自動車事業の動向で独自の値動きを見せる。フジクラほど純度が高くないため、値動きも相対的にマイルド。だがその分、テーマが過ぎ去った後も支える事業がある。
住友電工は、規模が大きいため、テーマだけで株価が動く銘柄ではない。グローバル自動車市場の動向、海底ケーブル受注、産業素材の需給など、複数要因で動くディフェンシブ寄りの大型株だ。
「3社買いたい人へ」のざっくり指針
- テーマ純度狙い・短中期の値動きを取りに行きたい:フジクラを軸に
- バランス重視・テーマ+安定の両取り:古河電工を軸に
- 大型ディフェンシブ・規模感重視:住友電工を軸に
- 1社に絞れない人:3社を等金額で持ち、”電線3社ETF的”に分散する発想もアリ
俺自身は、新NISAの成長投資枠でこの3社を併せ持つことを否定しない。業界全体が伸びるなら、業界の中の主要プレイヤーを薄く広く持つのは合理的だ。ただし、3社合計で総資産の10%を超えないことは厳守する。一業界への偏りはリスクだ。
古河電工の今後の見通し──”5年スパン”で見る3つのシナリオ
「今後どうなるか」を当てに行く投資家は、いつかどこかで負ける。俺はもう”当てに行く”のはやめた。代わりに“複数のシナリオを持って備える”ようにしている。古河電工に対しても、強気・中立・弱気の3シナリオを用意して、それぞれにどう対応するかをあらかじめ決めておく。これが俺なりの”退場しない投資”の作法だ。
強気シナリオ:AIデータセンター需要が継続+EV化で銅需要も拡大
AIデータセンターの設備投資が2030年まで継続し、光ファイバの単価と数量が同時に上昇する世界。EV化が進展して銅の需要が想定以上に拡大。古河電工の業績はさらに上振れし、株主還元(増配+自社株買い)が加速する。
- 光ファイバ部門:売上+20〜30%、利益率改善
- 自動車部門:EV銅需要で利益率改善
- 業績ベースでPER20倍超を正当化できる水準まで利益が伸びる
- 株価は5年で現在水準のさらに1.5〜2倍を目指す可能性
中立シナリオ:AI需要は継続するが、利益率は徐々に正常化
AIデータセンター需要は続くが、光ファイバの供給能力が増えて単価はピークアウト後に緩やかに下落。自動車事業は構造改革で利益率を維持。銅価格は乱高下するが平均的に高値圏で推移。俺はこのシナリオが最も確率が高いと思っている。
- 光ファイバ部門:成長は続くが利益率は徐々に正常化
- 自動車部門:構造改革効果でやや改善
- 株価は急騰後の踊り場で、現在水準の上下20%程度のレンジ推移
- 配当+自社株買いで総合利回り3〜4%は期待可能
弱気シナリオ:AI設備投資が一服+円高転換+銅価格急落
これが最も警戒すべきシナリオだ。AIデータセンター設備投資が想定より早く一服。円高転換(1ドル140円割れ)で海外売上が円ベースで縮小。銅価格急落で原料安メリットを超える在庫評価損が発生。これらが同時に来た時、株価は急騰前の水準まで戻る可能性がある。
- 光ファイバ部門:単価下落と在庫調整で利益急減
- 自動車部門:EV化想定より速くハーネス需要縮小
- 個人投資家のテーマ買いが一斉に降りる局面が来る
- 株価は最悪、急騰前水準(半値〜3分の1)まで調整するリスク
過去の2003年経営危機を想起させる下落が”絶対にない”とは言えない。歴史は繰り返さなくとも、韻を踏むという。これが投資家としての謙虚な前提だ。
3シナリオを踏まえた俺の見方
確率を勝手に振るなら、こんなイメージだ。
| シナリオ | 俺の見立て確率 | 5年後の株価イメージ |
| 強気 | 約20% | 現在の1.5〜2倍 |
| 中立 | 約55% | 現在の±20%のレンジ |
| 弱気 | 約25% | 急騰前水準(半値〜3分の1) |
あくまで俺の主観だ。確率を当てに行ってるわけじゃない。シナリオを持っておくこと自体に意味がある。「絶対こうなる」と思って入ると、想定外が来た時に身動きが取れなくなる。「3つの未来があり得る」と思って入ると、どのシナリオが来ても慌てずに対応できる。
ちょく投資で大事なのは、当てに行くことじゃない。”どのシナリオでも生き残れる買い方”だ。覚えとけ。
急騰相場で”高値掴みしない”ための投資判断チェックリスト
ここまで読んできて、「で、結局どうすりゃいいんだ」と思ってる読者のために、実務的なチェックリストを置いておく。これは俺自身がいつも使っているフレームでもある。買う前・持っている間・売る時の3つに分けた。
買い始める前に確認する5項目
5年後に株価が半値になったとして、それでも握り続けられる精神状態か、自分に聞く。無理だと思うなら、買う金額を半分にする。
株価上昇を期待しない場合、配当利回りだけで満足できるか確認する。利回り1〜2%だと、長期保有としては物足りないケースもある。
古河電工とCorning(GLW)を併せ持つなら、どちらにどれだけ振り分けるか先に決める。後から決めると感情に振り回される。
何円まで下げたら損切りするか/何円まで下げたらナンピンするか、買う前に決めて紙に書いておく。後から決めると必ず狂う。これは俺が300万溶かして覚えた教訓だ。
保有中に決算ごとにチェックする3項目
- 光ファイバ事業の数量と利益率──伸び続けているか/頭打ち兆候はないか
- 自動車事業の構造改革進捗──利益率の改善があるか/撤退・縮小は計画通りか
- 営業CF・有利子負債──過去の経営危機の再来兆候がないか/キャッシュは健全か
この3項目を、決算短信が出るたびに5分でいいから確認する。これだけで、「気づいたら半値」になる確率は大幅に下がる。長期保有とは”放置”ではない。最低限の点検は欠かさない。それが「退場しない投資家」になるための作法だ。
“降りる時”の判断軸
売り時の判断は、買い時の判断より難しい。だからこそ、ルールを先に作っておく。
- 業績の構造変化:光ファイバ部門の利益率が3四半期連続で悪化したら、ポジションを縮小する
- 経営の質変化:不可解な大型買収、配当政策の急変、トップマネジメントの大幅刷新があったら警戒
- 自分の生活変化:家計が苦しくなった/他銘柄で大きく儲かって偏った場合は、機械的に縮小
- “なんとなく不安”はNG:感情で売るのではなく、理由を紙に書ける形で売る
ボッチめんどくさいなー、なんとなく勘で売っちゃダメなの?売り時とか感覚で決めたいんだけど。
ちょくボッチ、お前みたいなのが昔の俺だ。3年で300万溶かしたいなら勘で売れ。ルールで売るなら、退場せずに済む。どっちを取るかはお前次第だ。
新NISAにおすすめネット証券3社

2024年1月に始まった新NISAの口座開設が加速しています。
金融庁が2026年7月3日に公表した調査によると、2025年12月末時点のNISA口座数は2,821万口座、累計買付額は71兆円に達しました。
ボッチ日本証券業協会の調査を見ると、2026年1~5月だけでも164万口座が新たに開設されているよ。

引用|日本証券業協会|「NISA口座の開設・利用状況調査結果(証券会社10社・2026年5月末時点)」の公表について
ようこ今回紹介するSBI証券・マネックス証券・楽天証券は、いずれも口座開設料と口座維持費が無料です。
3社の特徴や良さをそれぞれ紹介するので、参考にしてください。
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※1 SBIの口座数には、2019年4月末以降SBIネオモバイル証券(2024年1月9日、SBI証券と
合併)の口座数、2020年10月末以降SBIネオトレード証券の口座数、2021年8月末以降
FOLIO口座数を含む
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※1 金融庁「NISA口座の利用状況調査(令和6年9月末時点)」および各社ホームページ上での開示情報により、楽天証券にて集計
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※僕の知人に直接話を聞かせてもらいました。
よくある質問(FAQ)
- 古河電気工業は新NISA成長投資枠で買えますか?
-
はい、東証プライム上場の通常株式なので、新NISAの成長投資枠の対象です。1株単位(または100株単位の単元)で購入できます。最新の対象銘柄一覧は金融庁または使用している証券会社のサイトで確認してください。
- 配当はいつもらえますか?
-
古河電工は年2回(中間配当・期末配当)の配当を実施しています。中間配当の権利確定日は9月末頃、期末配当の権利確定日は3月末頃が一般的です。最新の配当スケジュールは決算短信またはIRサイトで確認してください。
- 株主優待はありますか?
-
2026年時点で古河電工は株主優待を実施していません(最新情報は会社IRで要確認)。優待狙いの銘柄ではなく、配当+値上がりで評価する銘柄と捉えてください。
- 1株から買えますか?単元未満株での購入は?
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東証プライム上場銘柄なので通常は100株単位(単元)での売買ですが、SBI証券のS株、楽天証券のかぶミニ、マネックス証券のワン株など、各証券会社の単元未満株サービスを使えば1株から購入できます。新NISA成長投資枠でも一部の証券会社で単元未満株購入に対応しています。
- Corning(GLW)は日本の証券会社で買えますか?
-
はい、日本の主要ネット証券(SBI証券・楽天証券・マネックス証券など)の米国株口座を開設すれば、Corning(NYSE:GLW)を購入できます。新NISA成長投資枠での米国株購入も可能(証券会社による)。配当はドル建てで支払われ、為替手数料が発生します。
- 古河電工とフジクラ、どちらが先に天井をつけそうですか?
-
俺の主観では、テーマ純度が高いフジクラのほうが先に天井を打つ/先に調整する傾向があります。古河電工はバランス銘柄なので、テーマ過熱期の値動きはフジクラよりやや遅れます。ただし正確に予測できる人はいません。3社を併せ持ち、業績の動向を見ながら配分調整する戦略が現実的です。
- 銅価格が下がったとき、株価はどのくらい影響を受けますか?
-
銅価格の急落局面では、在庫評価損が発生し短期的に営業利益が圧迫されることがあります。過去の決算でも、銅価格の急変動時に四半期営業利益が大きくブレた事例があります。長期的には製品価格への転嫁が進むので吸収されますが、短期では株価の下押し要因になります。決算前後は銅価格と為替の動向を必ずチェックしてください。
まとめ:俺ならこう向き合う──”5年単位で持つ覚悟”がある人だけの銘柄
長い記事を最後まで読んでくれてありがとう。最後にこの記事の要点を整理する。
- 古河電工は単なる電線屋ではなく、銅・アルミ・光ファイバ・銅箔・自動車部品を扱う140年蓄積された総合素材+エレクトロニクスメーカー
- 強みは①光ファイバ技術(マルチコア)②米OFS子会社による米国直結 ③自動車向け非鉄部品 ④140年の素材技術
- 弱みは①2003年の経営危機の歴史 ②自動車事業の構造変化リスク ③銅・為替の二重感応度 ④Corningとの規模差
- 株価は2024〜2025年に急騰し、PERは20倍超まで上昇。テーマ買いが乗っている水準
- Corning(GLW)は売上規模・利益率・配当の安定感で上。両社は二者択一ではなく併せ持ちが現実的
- 電線3社(古河/フジクラ/住友電工)の中で、古河はバランス銘柄。3社薄分散もアリ
- 5年スパンの3シナリオを持ち、決算ごとに3項目(光ファイバ/自動車/CF)を点検する
俺はこの記事を書きながら、自分の頭の中も整理した。古河電工はAIテーマ株として握りっぱなしにする銘柄じゃない。世界の通信インフラを支える側にいる素材会社として、5年スパンで付き合う銘柄だと結論づけている。
2003年の経営危機の記憶は消えない。Corning(GLW)との規模差も埋まらない。それでも、日本の老舗が世界の通信を裏側で支えている事実は変わらない。これは投資家として、応援したくなる対象でもある。
あなたもこんな経験ないか?──気になった銘柄を慌てて買って、翌日下がって、その翌日もっと下がって、夜中にスマホを開いては溜息をついた経験。俺は何度もある。あの夜の苦さを、もう繰り返したくない。だから、買う前にチェックリストを書く。シナリオを3つ持つ。決算ごとに点検する。“なんとなく不安”で売らないし、”なんとなく期待”でも買わない。これだけで、退場せずに済む。
古河電工と付き合うなら、5年単位で握る覚悟と、いつ降りるかのルール。これだけ持って臨んでくれ。そうすれば、3年後・5年後のあなたは、いまよりずっと自走できる投資家になっているはずだ。
ちょくいいか、相場は逃げない。逃げるのはいつも自分のメンタルだ。古河電工と付き合うなら、5年単位で握る覚悟と、いつ降りるかのルール。これだけ持って臨め。俺の屍を越えてくれ。
※本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身でお願いします。記載されている数値・指標は記事執筆時点の公開情報に基づく目安であり、最新情報は必ず公式IR・決算短信・有価証券報告書でご確認ください。










