「17の戦略分野に、官民で370兆円超」――このニュースを見て、思わず証券アプリを開いた人は多いと思う。
骨太方針2026。高市内閣が打ち出す「強い経済」の設計図には、AI・半導体、防衛、造船、量子、創薬、エネルギー、コンテンツなど、株式市場が反応しやすい言葉がずらりと並んでいる。
ただ、ここで一番大事なのは「国策=株価上昇の保証」ではないということだ。370兆円超という数字も、今年いきなり市場に降ってくる資金ではない。2040年度までの累計であり、官民合わせた投資の現時点での想定額だ。
結論から言う。骨太方針2026は、日本株の中長期テーマを読むうえでかなり重要だ。だが、高市銘柄を雰囲気で飛びつき買いする局面ではない。必要なのは、国策の中身を分解し、政策の恩恵が「企業の売上・受注・利益」に本当に落ちるかを確認してから買うことだ。
この記事では、骨太方針2026の中身を投資家目線で整理し、17の戦略分野を「本命・対抗・中長期」に仕分けする。そのうえで、関連銘柄を見るときの注意点と、高値掴みを避ける買い方までまとめる。
この記事は投資判断の材料を整理するものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終判断は必ずご自身でお願いします。
この記事はあくまでも情報提供を目的としたものであり、その手法や知識について勧誘や売買を推奨するものではありません。
本記事に含まれる情報に関しては、万全を期しておりますが、その情報の正確性、完全性、有用性を保証するものではありません。
情報の利用の結果として何らかの損害が発生した場合、著者は理由のいかんを問わず投資の結果に責任を負いません。
投資対象および商品の選択など、投資にかかる最終決定はご自身でご判断ください。
まず結論|骨太方針2026で一番重要なのは「370兆円」より投資の方向性

骨太方針2026で投資家が押さえるべきポイントは、次の5つだ。
- 17の戦略分野を中心に、危機管理投資・成長投資を進める方針が示された
- 17分野の中で62の主要な製品・技術等が選定されている
- 官民投資額は2040年度までの累計で370兆円超を想定している
- ただし、これは年370兆円ではない。株式市場にそのまま流入する資金でもない
- 2026年7月上旬時点では原案段階であり、閣議決定や予算編成の過程で文言や制度設計が変わる可能性がある
ここを間違えると危ない。「370兆円」という見出しだけを見て、すでに急騰しているテーマ株を追いかけると、高値掴みになりやすい。
見るべきなのは金額の大きさだけではない。政策がどの企業の売上にどう落ちるのかだ。たとえば、半導体なら補助金や設備投資が装置・素材・建設・電力・データセンターに波及する。防衛なら装備品、艦艇、無人機、通信、サイバー、デュアルユース技術へ広がる。
ちょくつまり、国策テーマで勝つには、見出しを読むのではなく、予算・調達・規制・ロードマップのどこに企業が接続しているかを見る必要がある。
骨太方針2026とは?国の予算と政策の「設計図」

骨太方針の正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」だ。毎年、政府がまとめる経済財政政策の基本方針であり、翌年度の予算編成、税制改正、制度改革の方向性に影響する。
投資家目線で言えば、骨太方針は「これから国の資金と制度がどこに向かうか」を読むための地図だ。もちろん、骨太方針に載ったからといって、すぐに企業業績が伸びるわけではない。それでも、数年単位のテーマ投資ではかなり重要な資料になる。
2026年版の原案では、「強い経済」の実現に向けて、政府が一歩前に出て官民で戦略分野への投資を進める姿勢が示されている。キーワードは「危機管理投資」と「成長投資」だ。
危機管理投資とは、経済安全保障、エネルギー、食料、サイバー、防災など、日本の脆弱性を下げるための投資。成長投資とは、AI、半導体、量子、宇宙、創薬、コンテンツなど、将来の稼ぐ力を作る投資だ。
ようこ骨太方針2026原案では、令和9年度、つまり2027年度を「責任ある積極財政元年」と位置づけ、従来の単年度予算中心の考え方から、複数年度で予見可能性を持った投資支援へ移す方向性も示されているわ。
ちょくここが、株式市場にとって重要だ。単発の補正予算ではなく、複数年度で政策が続くなら、企業側も設備投資、人材採用、研究開発を計画しやすくなる。これは中長期の業績テーマになり得る。
370兆円超の正しい読み方|毎年370兆円ではない

今回のニュースで一番誤解されやすいのが、「2040年度までに官民投資370兆円超」という数字だ。
この数字は、17の戦略分野における62の主要な製品・技術等について、官民投資ロードマップを前提に積み上げた2040年度までの累計額だ。しかも、現時点の想定規模であり、今後さらに精緻化される。
つまり、次のように読む必要がある。
- 正しい理解:2040年度までの累計で、官民合わせた投資想定額
- 間違った理解:毎年370兆円の予算が付く
- 間違った理解:370兆円がそのまま株式市場に流入する
- 間違った理解:関連銘柄なら何でも上がる
また、官民投資額は政府担当部局が主要企業や団体にヒアリングし、将来の市場規模や投資の伸び率も踏まえて算出したものだ。将来の前提が含まれているため、実際の予算、民間投資、企業業績とはズレる可能性がある。
ボッチただし、だから意味がないわけではない。むしろ重要なのは、政府が「どの産業を日本の成長戦略の中核に置いているか」が明確になった点だよ。
骨太方針2026の17戦略分野一覧

骨太方針2026原案で示された17の戦略分野は次の通りだ。
| 分類 | 戦略分野 | 投資家目線の見方 |
|---|---|---|
| 1 | AI・半導体 | 最重要。フィジカルAI、AIロボット、次世代半導体が中心 |
| 2 | デジタル・サイバーセキュリティ | クラウド、データセンター、政府DX、サイバー防御 |
| 3 | 情報通信 | オール光ネットワーク、海底ケーブル、6G |
| 4 | 量子 | 量子コンピューティング、量子通信、量子センシング |
| 5 | 防衛産業 | 無人機、艦艇、デュアルユース技術 |
| 6 | 航空・宇宙 | ロケット、衛星、月面探査、次世代航空機 |
| 7 | 海洋 | 海洋ドローン、MDA、海底開発 |
| 8 | 造船 | 次世代船舶、船舶修繕、LNG運搬船 |
| 9 | マテリアル | 重要鉱物、永久磁石、グリーン鉄、複合素材 |
| 10 | 合成生物学・バイオ | バイオものづくり、バイオ医薬品、再生医療 |
| 11 | 創薬・先端医療 | 新薬、感染症対応、先端医療デバイス、ヘルスケア |
| 12 | 資源・エネルギー安全保障・GX | ペロブスカイト、水素、洋上風力、次世代革新炉 |
| 13 | フュージョンエネルギー | 核融合。超長期テーマ |
| 14 | 防災・国土強靱化 | インフラ、防災技術、地盤、建設関連 |
| 15 | 港湾ロジスティクス | 港湾荷役機械、サイバーポート、次世代倉庫 |
| 16 | フードテック | 植物工場、陸上養殖、食品機械、新規食品 |
| 17 | コンテンツ | ゲーム、アニメ、マンガ、音楽、実写 |
重要なのは、AI・半導体や防衛だけではないということだ。
創薬・先端医療、コンテンツ、データセンター、エネルギー、港湾物流など、かなり広い分野が政策対象になっている。
ちょくただし、広いからこそ、全部を同じ温度感で買うのは危険だ。ここからは投資家目線で、優先順位を付ける。
官民投資額から見た注目分野

62の主要な製品・技術等の中でも、特に投資規模が大きいものは押さえておきたい。
| 分野 | 主要な製品・技術等 | 官民投資額の想定 | ポイント |
|---|---|---|---|
| AI・半導体 | フィジカル・インテリジェント・システムの中核を担う半導体 | 2040年度まで68.0兆円 | AIロボット、自動運転、産業機器の基盤 |
| デジタル・サイバー | クラウド・データセンター、蓄電池 | 2035年度まで32.7兆円 | AI普及で計算需要・電力需要が拡大 |
| コンテンツ | ゲーム | 2033年度まで24.5兆円 | 日本のIP輸出、ゲーム、アニメ周辺に注目 |
| 創薬・先端医療 | 新薬・再生医療等 | 2040年度まで23.4兆円 | 医薬品、再生医療、医療機器に波及 |
| AI・半導体 | バーティカルAI | 2040年度まで23.1兆円 | 製造・医療・行政など業種特化型AI |
| 次世代通信 | 次世代ワイヤレス、6G等 | 2040年度まで20.5兆円 | 通信インフラ、基地局、光通信関連 |
| 合成生物学・バイオ | バイオ医薬品・再生医療等製品等 | 2040年度まで20.8兆円 | 創薬・医療分野と重複あり |
| AI・半導体 | フィジカルAI、特にAIロボット | 2040年度まで10.5兆円 | 省人化、FA、ロボットの中核テーマ |
| 量子 | 量子コンピューティング | 2040年度まで10.3兆円 | 長期テーマ。実用化時期と収益化に注意 |
| 資源・エネルギー・GX | 水素等、洋上風力、次世代革新炉 | 各5兆円前後 | 政策支援は大きいが、事業化まで時間差あり |
ここで気を付けたいのは、投資額が大きい順に株価が上がるわけではないことだ。たとえば創薬や量子は投資額が大きくても、企業収益に結び付くまで時間がかかる。
一方、データセンターや半導体装置、防衛装備のように、すでに受注や設備投資として見えやすい分野は、株価に反映されやすい。
ようこ投資では、「政策の大きさ」×「企業収益への近さ」×「株価に織り込まれている度合い」を同時に見る必要があるわ。
本命セクター1|AI・半導体・フィジカルAI

骨太方針2026で最も素直に本命と言えるのは、やはりAI・半導体だ。
今回の資料では、AI・半導体の中に「フィジカルAI」「フィジカル・インテリジェント・システムの中核を担う半導体」「バーティカルAI」が入っている。つまり、単に生成AIやGPUの話だけではない。
特に重要なのは、AIを現実世界に実装する流れだ。工場、物流、医療、建設、農業、介護など、人手不足が深刻な現場にAIロボットや自動化システムを入れていく。これがフィジカルAIの中核になる。
ボッチ関連しやすいのは、次のような企業群だよ。
| 関連テーマ | 主な関連候補 | 見るべきポイント |
|---|---|---|
| 半導体製造装置 | 東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、SCREENなど | AI半導体投資、検査装置、前工程・後工程の需要 |
| 半導体設計・車載半導体 | ソシオネクスト、ルネサスなど | 国内設計基盤、車載・産業向け半導体 |
| AIインフラ・データセンター | さくらインターネット、NEC、富士通、電力・空調関連など | 国産クラウド、政府DX、計算資源、電力供給 |
| FA・ロボット | ファナック、安川電機、キーエンス、FUJIなど | フィジカルAI、省人化投資、工場自動化 |
| 電子部品・センサー | 村田製作所、TDK、ローム、浜松ホトニクスなど | センサー、電源、アナログ半導体、光技術 |
ただし、AI・半導体はすでに市場人気が高い。PERが高く、地合いが悪くなると一気に売られる銘柄も多い。買うなら「国策だから」ではなく、受注、利益率、設備投資計画、株価位置を確認したい。
特にラピダス関連については注意が必要だ。ラピダス本体は非上場で、上場株として直接買えるわけではない。恩恵を受ける可能性があるのは、建設、装置、素材、検査、パッケージ、電力、インフラなどの周辺企業だ。
ただし、報道ベースの支援総額をそのまま「確定した利益」と考えるのは危険だ。








本命セクター2|防衛・宇宙・造船・デュアルユース

次に本命視されやすいのが、防衛産業、航空・宇宙、造船、海洋だ。
防衛関連は、テーマ性だけでなく、実際の予算・調達に直結しやすい。防衛関係費は2026年度予算でも大きな規模になっており、艦艇、無人機、ミサイル、通信、サイバー、デュアルユース技術への投資は今後も注目されやすい。
関連候補としては、次のような企業群がある。
| 関連テーマ | 主な関連候補 | 見るべきポイント |
|---|---|---|
| 総合防衛・重工 | 三菱重工、川崎重工、IHI | 防衛・宇宙・航空・エネルギーにまたがる政策接点 |
| 艦艇・造船 | 三菱重工、川崎重工、名村造船所、三井E&S、ジャパンエンジンなど | 艦艇、LNG運搬船、船舶修繕、エンジン需要 |
| 防衛装備・電子機器 | 三菱電機、日本電気、東京計器、日本製鋼所など | レーダー、通信、誘導、火器、センサー |
| 宇宙・衛星 | 三菱重工、IHI、QPS研究所、スカパーJSAT、ispaceなど | ロケット、衛星、低軌道、月面探査 |
| ドローン・無人機 | 重工系、電子部品、通信、AI関連 | 防衛・物流・災害対応への横展開 |
ちょくここで一つ修正しておきたいのは、造船は「今回いきなり昇格したテーマ」というより、17分野の一つとして明記され、62項目の中にLNG運搬船が追加されたと見るのが正確だ。
造船関連はすでに大きく上がっている銘柄も多い。需給が軽い中小型株は、材料が出た瞬間に急騰しやすい反面、期待が剥がれると下落も速い。追いかけるより、決算・受注残・造船市況・株価調整を見たい。
対抗セクター1|データセンター・サイバーセキュリティ・光通信

AI・半導体の次に重要なのが、データセンター、クラウド、サイバーセキュリティ、光通信だ。
AIが普及すれば、計算需要が増える。計算需要が増えれば、データセンター、電力、冷却、通信、セキュリティが必要になる。つまり、AI相場は半導体だけで完結しない。
デジタル・サイバー分野では、クラウド・データセンター、蓄電池に2035年度まで32.7兆円の官民投資が想定されている。さらに、政府・地方公共団体のAX/DX基盤、先進的サイバーセキュリティ製品・サービスも政策対象になっている。
サイバーについては、単なる「成長市場」ではなく、法制度によって需要が生まれる可能性がある。
ボッチ能動的サイバー防御に関連する法律はすでに成立・公布されており、基幹インフラ事業者の報告義務や対策強化が進む方向だよ。
| 関連テーマ | 主な関連候補 | 見るべきポイント |
|---|---|---|
| サイバーセキュリティ | FFRIセキュリティ、サイバーセキュリティクラウド、デジタルアーツ、ソリトンシステムズなど | 官公庁・重要インフラ向け実績、利益率、継続収益 |
| 政府・自治体DX | NEC、富士通、NTTデータグループなど | 公共案件、クラウド移行、行政システム更新 |
| データセンター | さくらインターネット、電力、空調、建設、通信関連 | 電力確保、土地、冷却、設備投資 |
| 光通信 | NTT、古河電工、フジクラ、住友電工など | APN、海底ケーブル、データセンター接続 |
この分野は、AI相場の「裏側のインフラ」として見たい。半導体株が高すぎると感じる場合、データセンター・電力・光通信・サイバーに目を向けるのは一つの考え方だ。


対抗セクター2|資源・エネルギー安全保障・GX

資源・エネルギー安全保障・GXも、骨太方針2026でかなり重要な分野だ。
日本はエネルギーの対外依存度が高い。中東情勢、LNG価格、電力不足、データセンター需要を考えると、エネルギー安全保障は単なる脱炭素テーマではなく、産業競争力そのものに関わる。
資料では、ペロブスカイト太陽電池、水素、グリーン鉄、次世代型地熱、洋上風力、次世代革新炉、GXケミカルなどが並んでいる。
ようこ特に骨太方針原案では、安全性や地域の理解を大前提に、原子炉の再稼働加速や次世代革新炉の開発・設置にも触れているわ。
| 関連テーマ | 主な関連候補 | 見るべきポイント |
|---|---|---|
| 原子力・次世代革新炉 | 三菱重工、日立製作所、日本製鋼所、助川電気工業、木村化工機など | 再稼働、次世代炉、部材・計測・メンテナンス |
| 電力・データセンター電源 | 電力各社、重電、変圧器、空調、蓄電池関連 | 電力需要、送配電、電源投資 |
| 水素・GX | 川崎重工、岩谷産業、ENEOS、三菱重工など | 商用化時期、補助金、採算性 |
| ペロブスカイト・素材 | 積水化学工業、東芝系、素材・化学関連 | 量産化、耐久性、コスト、政府調達 |
| 重要鉱物・素材 | 住友金属鉱山、三井金属、DOWA、レアメタル関連など | 鉱山権益、リサイクル、製錬・分離精製 |
ただし、エネルギー・GXは政策テーマとしては強い一方、事業化まで時間がかかるものも多い。短期の株価材料というより、中長期の政策支援と設備投資をどう業績に取り込むかを見る分野だ。


見落とし注意|創薬・先端医療、コンテンツ、フードテック

AI、防衛、半導体ばかりに目が行きがちだが、今回の資料では創薬・先端医療とコンテンツの投資額もかなり大きい。
創薬・先端医療では、ファーストインクラス・ベストインクラス製品に2040年度まで23.4兆円、バイオ医薬品・再生医療等製品等に20.8兆円、先端医療デバイスに11.6兆円が想定されている。
コンテンツでは、ゲームが2033年度まで24.5兆円、アニメ3.3兆円、マンガ1.6兆円、音楽3.0兆円、実写1.3兆円とされている。
ボッチこれは日本のIPを海外展開するうえで重要な分野だよ。
| 分野 | 関連候補 | 注意点 |
|---|---|---|
| 創薬・先端医療 | 中外製薬、第一三共、エーザイ、ペプチドリーム、医療機器各社など | 研究開発期間が長く、個別パイプラインの成否に左右される |
| 再生医療・バイオ | バイオベンチャー、細胞医療、受託製造関連 | 赤字企業も多く、資金調達リスクに注意 |
| コンテンツ | 任天堂、ソニーグループ、KADOKAWA、東映アニメーション、バンダイナムコHDなど | IPの強さ、海外比率、制作費、ヒット依存度を確認 |
| フードテック | 植物工場、陸上養殖、食品機械、農業DX関連 | 市場成長はあるが、採算化と規模拡大が課題 |
このあたりは「高市銘柄」として短期急騰するタイプではないかもしれない。だが、政策の方向性としては無視できない。特にコンテンツは、日本が世界で勝てる数少ない輸出産業の一つとして再評価される可能性がある。
中長期テーマ|量子・フュージョン・防災・港湾ロジスティクス

量子、フュージョンエネルギー、防災、港湾ロジスティクスは、短期で業績に直結する銘柄を見つけるのが難しい一方、中長期では重要なテーマだ。
| テーマ | 投資家目線の見方 | 関連候補の例 |
|---|---|---|
| 量子 | 2040年までの長期テーマ。研究開発色が強く、実用化時期に注意 | フィックスターズ、Q-STAR関連、光・計測関連など |
| フュージョン | 核融合。夢は大きいが収益化はかなり長期 | 浜松ホトニクス、助川電気工業、重工・素材関連など |
| 防災・国土強靱化 | 政策継続性が高い。地味だが息の長いテーマ | 応用地質、不動テトラ、ライト工業、技研製作所など |
| 港湾ロジスティクス | 港湾DX、荷役機械、倉庫自動化 | 三井E&S、ダイフク、物流DX関連など |
ちょくこうしたテーマは、短期で「爆益」を狙うより、政策の進捗、補助金採択、実証事業、受注、提携を追いかけるのが現実的だ。

高市銘柄でやってはいけない買い方

ここからが一番大事だ。国策テーマで負ける人は、だいたい同じ買い方をしている。
- SNSで盛り上がっている銘柄を、理由を深く調べずに買う
- すでに2倍、3倍になった銘柄を「国策だからまだ上がる」と追いかける
- 時価総額、PER、PBR、利益成長を見ない
- 政策テーマと実際の売上のつながりを確認しない
- 損切りラインや利確ラインを決めずに買う
国策テーマは強い。だが、強いテーマほど、短期資金も入ってくる。短期資金が入ると、上昇も速いが下落も速い。材料が出たときに買うのではなく、材料が出る前から準備し、押し目で拾うくらいの感覚が必要だ。
特に、低時価総額のテーマ株は注意したい。流動性が低い銘柄は、一度人気化すると急騰するが、出来高が細ると逃げ場がなくなる。
ボッチ国策という言葉に安心して集中投資すると、簡単に大きな含み損になるよ。
死なない買い方|国策テーマは分散・分割・確認が基本

骨太方針2026を投資に活かすなら、買い方はかなり重要だ。自分なら、次のように考える。
1. 本命テーマでも一括買いしない
国策テーマは長く続く可能性がある一方、株価は短期で上下する。
だから一括買いではなく、3回以上に分けて買う。
ちょく急騰時に追いかけるより、決算後の失望売り、地合い悪化、25日線・75日線付近の押し目を待つ。
2. 一銘柄に集中しすぎない
どれだけ国策ど真ん中でも、一社集中は危険だ。政策テーマが正しくても、その会社の決算が悪ければ株価は下がる。
上限を決めるなら、個人的には一銘柄5%前後までに抑えたい。
3. 政策との接続を確認する
「AI関連」「防衛関連」というラベルだけでは足りない。
見るべきなのは、その会社の商品・サービスが、政府調達、補助金、設備投資、規制対応、サプライチェーン強化のどこに接続しているかだ。
4. 決算で数字を確認する
国策テーマでも、最後は業績だ。売上高、営業利益、受注残、利益率、研究開発費、設備投資、会社計画の進捗率を確認する。テーマだけで買うと、決算で現実を突きつけられる。
5. 期待が剥がれたときの撤退ラインを決める
買う前に、撤退ラインを決める。たとえば、決算で受注が伸びていない、政策との接点が弱い、出来高を伴って重要移動平均線を割る、など。
ようこ国策だからといって、損切り不要にはならないわ。
今後の注目イベント

骨太方針2026関連で、今後見ておきたいイベントは次の通りだ。
| 時期 | イベント | 株式市場への見方 |
|---|---|---|
| 2026年7月中旬見通し | 骨太方針2026の閣議決定 | 原案から文言がどう変わるか確認 |
| 2026年夏 | 日本成長戦略・官民投資ロードマップの具体化 | 関連分野の追加・修正、予算接続に注目 |
| 2026年8月末ごろ | 各省庁の概算要求 | 防衛、AI、半導体、GX、医療、コンテンツの要求額に注目 |
| 2026年末 | 2027年度予算案・税制改正大綱 | 実際にどこへ予算・税制支援が付くかが焦点 |
| 2027年通常国会 | 予算成立・関連法案審議 | 政策が企業業績に落ちる具体度を見る |
本当に大事なのは、ニュースが出た瞬間ではなく、予算・制度・企業決算に落ちた瞬間だ。
ボッチそこで初めて、国策テーマが「物語」から「数字」に変わるよ。
新NISAにおすすめネット証券3社

2024年1月に始まった新NISAの口座開設が加速しています。
金融庁が2026年7月3日に公表した調査によると、2025年12月末時点のNISA口座数は2,821万口座、累計買付額は71兆円に達しました。
ボッチ日本証券業協会の調査を見ると、2026年1~5月だけでも164万口座が新たに開設されているよ。

引用|日本証券業協会|「NISA口座の開設・利用状況調査結果(証券会社10社・2026年5月末時点)」の公表について
ようこ今回紹介するSBI証券・マネックス証券・楽天証券は、いずれも口座開設料と口座維持費が無料です。
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よくある質問
Q. 骨太方針2026の370兆円は、株式市場に直接入るお金ですか?
A. 違います。2040年度までの累計で、官民合わせた投資想定額です。政府予算だけでも、株式市場への直接流入額でもありません。
Q. 高市銘柄は今から買っても間に合いますか?
A. 銘柄によります。すでに急騰している銘柄は高値掴みリスクがあります。一方で、政策の恩恵がこれから数字に出る銘柄や、押し目を作っている銘柄は候補になり得ます。買うなら分割が基本です。
Q. 一番の本命はどの分野ですか?
A. 政策の中心性、投資規模、企業収益への近さを考えると、AI・半導体、フィジカルAI、データセンター、防衛・宇宙・造船が本命候補です。ただし、すでに株価に織り込まれている銘柄も多いため、買値が重要です。
Q. 量子や核融合は買いですか?
A. 中長期テーマとしては面白いですが、短期で利益に結び付く銘柄は限られます。実証、補助金、提携、受注などの進捗を確認しながら、テーマ株として小さく扱うのが現実的です。
Q. 国策テーマなら損切りせずに長期保有でいいですか?
A. それは危険です。政策テーマが正しくても、企業業績が伴わなければ株価は下がります。買う前に撤退ラインを決め、決算で数字を確認する必要があります。
まとめ|骨太方針2026は「国策の地図」。でも保証書ではない

骨太方針2026は、日本株の中長期テーマを考えるうえで重要な資料だ。17の戦略分野、62の主要な製品・技術等、2040年度までの官民投資370兆円超という方向性は、今後の相場の土台になる可能性がある。
本命は、AI・半導体、フィジカルAI、データセンター、サイバー、防衛・宇宙・造船、エネルギー安全保障・GXだ。さらに、創薬・先端医療、コンテンツ、量子、フュージョン、防災、港湾物流も中長期では無視できない。
ただし、何度でも言う。国策は地図であって、株価上昇の保証書ではない。
本当に見るべきなのは、政策テーマが企業の売上、受注、利益にどう落ちるかだ。そこまで確認できて初めて、国策テーマは投資対象になる。
焦って飛びつく必要はない。骨太方針、成長戦略、概算要求、予算案、決算を順番に追えばいい。国策テーマは一日で終わる話ではない。むしろ、冷静に追える人ほど、押し目で有利に戦える。
ちょく高市銘柄に乗るなら、熱狂ではなく確認。集中ではなく分散。一括ではなく分割。これが、国策相場で生き残るための基本だ。











